サウンドクラウド、3大メジャー・レーベルとの株式の持ち合いを交渉中

サウンドクラウド、3大メジャー・レーベルとの株式の持ち合いを交渉中

サウンドクラウドでは大手レーベル各社との株式の持ち合い交渉を進めていて、近く締結に至ると見られている。

サウンドクラウドは現在、ユニバーサル・ミュージック、ソニー・ミュージック、ワーナー・ミュージックとの間に3パーセントから5パーセントの株式の持ち合いの交渉を進めていて、将来的には収益のパーセンテージも各社で共有していく構想だとブルームバーグ・ニュースが伝えている。

サウンドクラウドの狙いとしては、レーベル側からサウンドクラウドに対して訴訟を起こさせない防御策として今回の株式持ち合いを提案しているというが、サウンドクラウドはこのためにおよそ5億ドル(約508億円)から6億ドル(610億円)の拠出を強いられることになるという。また、レーベルによって交渉の進展具合がまちまちなため、まだ発表の見込みが立っていないという。

サウンドクラウドでは現在1分ごとに12時間分の音源がアップロードされるほどの影響力を誇っているが、これまでまだレコード会社と連携したビジネスモデルは提示できないままでいる。サイトの利用はほぼ無料で、サイトでは広告も扱っていない。現状ではサイトに無断でアップロードされた音源については、レーベル各社に対して再生回数に応じた使用料金が発生している状態だ。しかし、先月の時点でサウンドクラウドはアーティストになんかしらの形で収入を還元できる方策を模索しているところだとも明らかにしてきた。

その一方でサウンドクラウドには膨大な数のユーザーが揃っていて、そうしたユーザーにとってはこのサイトの無料で簡便なプロモーション・ツールとしての機能が大きな魅力となっている。サウンドクラウドがレーベルとの権利関係の取り決めなしにユーザーに音源のアップロードを促していながら、レーベルがこれまでサウンドクラウドの閉鎖へと動いてこなかったのはまさにそのためだとブルームバーグでは指摘している。

また、株式の持ち合いもこの数年よくみられる傾向になってきて、たとえばユニバーサルは先頃アップルに買収されるまではビーツ・ミュージックの株式の14パーセントを所有していて、スポティファイについては5パーセント、ヴィーヴォについては47パーセントを所有しているという。ワーナーもスポティファイとビーツの株式を所有していたとされていて、さらにグーグルがユーチューブを買収するまではレーベル各社でユーチューブの株式を所有していたとされている。

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