パルプのジャーヴィス・コッカー、「テクノロジーの利便性を捨てて幸福になる宣言」を発表

パルプのジャーヴィス・コッカー、「テクノロジーの利便性を捨てて幸福になる宣言」を発表

パルプのジャーヴィス・コッカーはテクノロジーの利便性を放棄することで幸福になれるという「ニュー・トログロダイト・マニフェスト(新原人宣言)」を発表している。

アナザー・マン誌に寄稿したジャーヴィスは「携帯電話なし。ワイファイなし。テレビなし。ラジオなし」が心の平穏を得るための条件だと綴っている。また、かつて原人が洞窟で住んでいた頃のような生活に戻すべきだとジャーヴィスは訴えていて、デビュー前のザ・ビートルズが出演していたクラブのザ・キャヴァーン(洞窟)も引き合いに出して、洞窟でこそロックは生まれたのだとしていて、次のようにも綴っている。

「今こそ故郷に帰るべき時だ。源泉に立ち返るべき時が来たのだ。きみの本来の姿や本当ならやりたいことから気を逸らすだけの、終わることのない、絶え間ない、意味のない戯言から逃れるべき時が来たのだ」

なお、ジャーヴィスはBBCのデジタル・ラジオ放送のBBC6ミュージックの番組DJを昨年から1年間休みを取っていたが今年の3月1日から復帰を果たしている。休業に入る際、ジャーヴィスは次のように発表していた。

「農業では休閑期を設けて畑を順番に休ませていくことで土壌の豊かさを保つようにしています。折に触れて畑は力を回復させるために1年間休閑させることになるのです。2014年にぼくもそんな畑になります。これはその後、ぼくがBBC6ミュージックの田園に戻ってきた時により力強く、活気に満ちた『サンデー・サーヴィス』という番組を届けられるようになるための措置なのです」

また、昨年には今回のラジオ番組休業が作曲に専念するためのものだったことを次のように明らかにしていた。

「きっかけこそ女の子の興味を引くことやその他くだらないことだったかもしれないけど、音楽は今ではぼくの自己表現の方法となってしまっているのです。そういうわけで今年はラジオ番組をお休みさせてもらい、自分にはまだ面白い曲を書ける余地が残されているのか、それともそういう資質も使い果たしてしまったのかを見極めるために休みを取ることにしたのです」

パルプが2012年に地元シェフィールドで行った最後のライヴの模様を中心したドキュメンタリー映画『Pulp: A Film about Life, Death & Supermarkets』が昨年イギリスとアメリカで公開されているが、この映画は先月開催されたNME賞で最優秀映画賞に輝いている。
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