水曜日のカンパネラ、キネマ倶楽部で奔放祭り! 完全予測不能の一夜に潜入!

  • 水曜日のカンパネラ、キネマ倶楽部で奔放祭り! 完全予測不能の一夜に潜入! - all pics by Viola Kam (V'z Twinkle)

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EP『トライアスロン』のリリースに伴い、全国ツアー「〜トライアツロン〜」をまわってきた水曜日のカンパネラ。2015年7月15日、その最終公演が東京キネマ倶楽部にて行われた。RO69では、この模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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アニメ、童話、歴史人物、さらには地名まで。固有名詞をテーマにした楽曲をここまでコミカルかつスタイリッシュに表現できるアーティストは、世界広しといえど水曜日のカンパネラだけなのではないかと思う。――4月にリリースされたシングル『トライアスロン』を引っ提げての初の全国ワンマンツアー「トライアツロン」のツアーファイナルが東京キネマ倶楽部で行われた。コムアイ(主演・歌唱)の自由奔放な動きと、滑らかに紡ぎ出される呪文のようなリリックに終始魅了されたアクトとなった。

開演時間を30分押した20時に会場が暗転すると、トライアスロンに因んで表彰台やテープが賑やかに飾られたステージにいよいよコムアイが登場!……と思いきや、正面左の階段上にあるサブステージにスポットライトが当たると、白い衣装に身を包んだコムアイが登場! 「始まりました、トライアツロンツアー。今日はここTOKYO! 最後まで盛り上がっていけますか!?」という開会宣言から“デーメーテール”へと流れるようにスタートを切る。“二階堂マリ”では会場の合いの手も気合に満ちており、ファイナルを共に良いものにしたいという観客側の強い思いを垣間見ることができた。そしてそのまま“千利休”“桃太郎”へとノンストップで駆けていくと、「キネマ倶楽部でライヴをしたかった」という思いを打ち明け、東京の地下鉄を歌った“モノポリー”、さらに“モスラ”と活動初期のナンバーを紡ぎだす。コムアイの透き通る声に乗って流暢に紡ぎ出されるラップと、ハイセンスなのにどこか懐かしさを感じられる音の共鳴には心地良さを感じられる。音と言葉で遊んでいるかのように楽しそうな彼女を見ると、思わず童心に帰るような気持ちになるから不思議だ。

そしてコムアイがステージ袖に姿を消すと、会場から上野までランニングをする彼女の密着ビデオがスクリーンに映し出される。「探してるものがある」と、到着したのはまさかのケンタッキー。なぜ?と疑問符が浮かぶ会場に「買ってきたよー!」と元気いっぱいに箱詰めのチキンを持ってステージに戻ってきたコムアイ。どうやら次に演奏する、大阪にある都市伝説「カーネルサンダースの呪い」をテーマにした新曲“カーネル”に因んでの演出だったらしいが、その手の凝りように驚いたのも束の間、フライドチキンをフロアめがけて投げまくるコムアイ! その行動に観客は唖然としながらも爆笑、最後はコールスローまで投げるというご愛嬌(笑)。さらに“マリー・アントワネット”では≪お菓子を食べればいいじゃない≫という歌詞に合わせてお菓子、“ディアブロ”ではサブステージに用意されたバスタブに張られたボールを投げるという、コムアイから観客への愛のこもった大盤振る舞いが続いた。

そしてコムアイが出演して話題のCMソングを楽曲化したという新曲 “ツイッギー”を披露。「スケバンだったツイッギーが、流行に合わせて自分のスカートを切る」という水曜日のカンパネラらしいユーモア溢れる解釈が光る楽曲だ。そしてアジア調の浮遊感が心地良い“ユタ”では、コムアイが躍る摩訶不思議なダンスがその世界観を色濃くしていた。そして「あっという間で、あと2曲です」と話し、北海道の地名を羅列した“シャクシャイン”、“ミツコ”を連続披露してステージを去った。

これでラストかと思いきや、またもここでスクリーンには上野での密着映像の続きが流れる。いよいよゴールである会場に彼女が到着すると、2階席に映像時と同じジャージに身を包んだコムアイが再度登場! 大歓声が渦巻くフロアを突っ切りながらステージに舞い戻ると、ラストは“ナポレオン”を熱唱。最初から最後まで観客の意表を突き続けた、ユーモア溢れるステージだった。(峯岸利恵)

■セットリスト

01. デーメーテール
02. 二階堂マリ
03. 千利休
04. 桃太郎
05. モノポリー
06. モスラ
07. カーネル
08. マリー・アントワネット
09. ドラキュラ
10. ディアブロ
11. ツイッギー
12. ユタ
13. シャクシャイン
14. ミツコ
15. ナポレオン

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