今年1月8日にがんのため亡くなったデヴィッド・ボウイが、最後のアルバムとなった『★』(ブラックスター)を制作したニューヨークのスタジオ「ザ・マジック・ショップ・レコーディング・スタジオ」が閉鎖された。
1988年にオープンした「ザ・マジック・ショップ」は、ボウイが『★』と『ザ・ネクスト・デイ』(2013)のレコーディングを行った他にも、ローリング・ストーンズ、ルー・リード、コールドプレイ、アーケイド・ファイア、ソニック・ユースら多数のアーティストが使用したスタジオとして知られる。オープンから28年目となる今年2月にスタジオの閉鎖が告知され、最終営業日は3月17日となった。
スタジオのオーナー、スティーヴ・ローゼンタールは閉鎖の主な要因として、スタジオの位置するNYソーホーの地価の上昇と再開発による高級宅地化を挙げている。フー・ファイターズのデイヴ・グロールが自身の手がけたドキュメンタリー『ソニック・ハイウェイズ』にも登場した同スタジオを買い取ることも提案していたというが、最終的にはその試みも頓挫してしまったのだという。
ローゼンタールは今回の決定について、スタジオのフェイスブックで次のようにコメントしている。
「ニューヨークは生きているかのように変化と適応を続けてきた街なんだ。都市がますます法人のビルや分譲アパートの島へと変わってゆく一方で、金とアート、建て替えと保持のより良いバランスを望む声もある。我々の良心やコミュニティが破壊されるような状況がいつの日か逆転することを願っている」
スタジオのフェイスブックはこちらから。
CLOSING TIMEAfter an amazing 28 year run, I will have to close The Magic Shop Recording Studio. March 16, 2016 will be...
The Magic Shop Recording Studioさんの投稿 2016年2月22日