KEYTALK、「キンプレ」卒業、いや、退学!? クリープ、フォーリミ、パスピエ集結の番組イベントに熱狂!

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J-WAVEの深夜番組「THE KINGS PLACE」における各曜日のナビゲーターが出演するライヴイベント「J-WAVE “THE KINGS PLACE” LIVE Vol.10」が新木場スタジオコーストにて行われた。10回目という節目を迎えた今回は、パスピエ、04 Limited Sazabys、KEYTALK、そしてパーソナリティーを卒業したクリープハイプという新旧ナビゲーターによる豪華4組の共演が実現。担当した時期こそ違えど、今なお時代を牽引する4バンドの共演とあって、最初から最後まで盛り上がり必至のイベントとなった。


■パスピエ

青いライトとハンドクラップに招かれてトップバッターのパスピエが登場すると、「こんばんは、火曜日深夜から来ましたパスピエです」と大胡田なつき(Vo)が挨拶し、“贅沢ないいわけ”のキュートなメロディーでいよいよイベントが幕を開けた。成田ハネダ(Key)が弾く鍵盤の音色に合わせて両手を広げて踊る、というよりはステージを舞う大胡田の姿に終始目を奪われる。指先の動きにまで感じられるその気品は、“とおりゃんせ”の極上和テイストな楽曲から“裏の裏”や“MATATABISTEP”のアップテンポな楽曲に変わっても漂い続ける。さらに成田から「この場で初解禁」という前置きを経て自主企画イベント第5弾「印象E」の開催がアナウンスされると、会場からは熱望していたと言わんばかりの大拍手が沸き起こった。「これからも新曲出したりDVD出したりライヴしたりいろいろやっていくので、皆さんどうぞよろしくお願いします」という大胡田の言葉から、ラストにキラーチューン“トキノワ”を演奏。優美ながらも熱のあるプレイで、トップバッターの大役を見事務めあげた。

●セットリスト

01. 贅沢ないいわけ
02. とおりゃんせ
03. 裏の裏
04. チャイナタウン
05. MATATABISTEP
06. トキノワ


■04 Limited Sazabys

ポップなSEに乗ってGEN(B・Vo)、KOUHEI(Dr・Cho)、RYU-TA(G・Cho)、HIROKAZ(G)の4人が登場すると、それだけで割れるような大歓声! さらにGENの「名古屋の04 Limited Sazabys始めまーす」との挨拶も早々に“swim”“monolith”“fiction”とハイスピードなアッパーチューンを間髪なく投下するもんだから、フロアはもはやパニック状態。さらにRYU-TAによるコール&レスポンスから掻き鳴らされた“Chicken race”では、2階席まで揺れるほどの会場一体のジャンプを誘発した。続くMCではパスピエとクリープハイプとの出会いを語り(KEYTALKに関しては「まぁいいじゃないですか」の一言で終了)、さらにGENがクリープハイプの“愛の標識”のワンフレーズを歌うというサプライズで会場からは喜びの声が上がった。そして「東京は生憎の天気ですが、名古屋から流星群を持ってきました」と告げ披露された“midnight crusing”を経て、「この季節は別れが多い。4つの季節の中で一番ドSな季節ですね、別れを強制してくるんで。でもなんで別れるのかというと、新しい環境で出会うためなんですよね。みなさんとの再会を約束して」とラストに演奏されたのは“Terminal”。ただ騒ぐための激しい曲で終わらせない、歌詞がしっかりと聴く者の胸に刺さる。身体だけではなく心も動かす、そんな彼らの魅力を存分に味わえたアクトとなった。

●セットリスト

01. swim
02. monolith
03. fiction
04. Chicken race
05. days
06. nem...
07. midnight cruising
08. Terminal


■クリープハイプ

SEなしの無音のステージにひっそりと、しかし抜群の存在感を醸し出してメンバーが登場すると、「やります」との尾崎世界観(Vo・G)の呟きから“イノチミジカシコイセヨオトメ”でスタート! “手と手”、ギターのアレンジから淡々と鳴らされた“憂、燦々”を経て、その独特な世界で会場を飲み込んでいく様は流石の一言に尽きた。本イベントの自身の立ち位置を「留年して同級生とうまく喋れない年上の先輩みたい」と表現して、3月23日にリリースしたばかりのニューシングル“破花”を披露。MCでは、GENが歌ったのがアルバムのリード曲ではなかったことに不服を表し、お返しに“swim”のサビではなくAメロをワンフレーズだけ歌った。さらに「久し振りにステージも観ずに輪っかになってる人たちを見て、その後ろで邪魔だなって頑張って(ステージを)観てくれている人がいて、なんか、嬉しかったです」と含み笑いをこぼした。そして“HE IS MINE”では「このライヴはテレビでもラジオでも放送されるんですからね? 絶対言うなよ?」という尾崎の振りからの特大「SEXしよう!」コールを巻き起こし、ラストを“社会の窓”で締めくくるという番組卒業生の貫禄を見事に発揮したステージだった。

●セットリスト

01. イノチミジカシコイセヨオトメ
02. 手と手
03. 憂、燦々
04. 破花
05. エロ
06. HE IS MINE
07. 社会の窓


■KEYTALK

そして本イベントの大トリを果たすのは、3月いっぱいでパーソナリティーを卒業するKEYTALK! 卒業という言葉から連想されるさみしさをも吹き飛ばすように超ハイテンションでメンバーが登場するも、それを上回るテンションの高さでフロアが迎える。その相乗効果による熱気がとんでもなかった。そんな勢いは一発目の“パラレル”から、寺中友将(Vo・G)がプロテインを飲み、会場を盛り上げた“YURAMEKI SUMMER”に至るまで増していく一方、さらに4月13日にリリースされるニューシングルから、首藤義勝(Vo・B)が作詞作曲を担当した表題曲“HELLO WONDERLAND”が披露されると、リリース前とは思えないほどのフロアの熱狂ぶりに驚かされる。MCでは、小野武正(G)から自分たちが卒業する理由を問われた八木優樹(D・Cho)が「卒業というか、退学だと思う。下ネタ言いすぎた」と話し、会場を沸かせた(この日のライヴ中もここには書けないような卑猥な言葉を連発していたため、その説得力は大きい)。そして本編ラストをこの季節に相応しい“桜花爛漫”で締めくくるも、アンコールの拍手は止まない。そして再度ステージに現れたメンバーの「あの曲やってなくなーい?って思ってるんじゃないですか? その曲でみんな踊れんの!?」という振りから、“MONSTER DANCE”を投下! 本編で盛り上がりの最高レベルを出し切ったと思い込んでいたが、甘かった。これほどの爆発力をまだ出し惜しみしていたのか……。まさに最終兵器。フロアが同じ振付を一糸乱れず踊る光景には、衝撃を通り越して感動すら覚えた。最後にこんな光景を生み出したのなら、一切の後ろめたさもなく卒業できるだろう。そんな超圧巻の華々しいステージだった。(峯岸利恵)

●セットリスト

01. パラレル
02. S.H.S.S.
03. YURAMEKI SUMMER
04. HELLO WONDERLAND
05. zero
06. コースター
07. 桜花爛漫
(encore)
08. MONSTER DANCE
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