【コラム】Qaijffのポップは「マジック」だ! 『Life is Wonderful』が僕らを輝かせる理由とは?

【コラム】Qaijffのポップは「マジック」だ! 『Life is Wonderful』が僕らを輝かせる理由とは?

前作ミニアルバム『organism』でQaijffが迎えた、「ピアノトリオ」という枠組みや概念を置き去りにするほどの鮮やかな極限進化ぶりについては、ここRO69の特集インタヴュー(http://ro69.jp/feat/qaijff_201506/)でもお伝えした通りだ。先日発表された「第8回CDショップ大賞」での「東海ブロック賞」受賞という結果も、その果てなき音楽的冒険心が招いた必然そのものだったと思う。

Qaijff “organism”

アクロバチックなまでのプレイアビリティも、生命の困難と神秘を結晶させたドラマチックな詞世界も、3分半のポップミュージックへと昇華した“organism”をはじめ、「人が生まれてから死ぬまで」をコンセプチュアルなプログレッシヴポップ絵巻として描ききった『organism』。そんな前作から約10ヵ月というスパンでQaijffがリリースしたのが、2ndミニアルバムとなる今作『Life is Wonderful』だ。すでに“Wonderful Life”がTBS系『SUPER SOCCER』の4月・5月度エンディング曲としてオンエアされていたり、名古屋グランパスの2016年オフィシャルサポートソングとして“Don't Stop The Music”が起用されていたり、といった多方面フィーチャーぶりも、Qaijffという音楽への期待度の高さを物語っているが、何より注目すべきはその楽曲だ。

Qaijff “Wonderful Life”

Qaijff “Don't Stop The Music”(名古屋グランパスver.)

目映く弾けるピアノサウンド&躍動感あふれるビートとともに《何度もつまずいて/上手くいかない日々が来たって/それすらはじまりの合図だ/君と僕のWonderful Life》という晴れやかな歌として響かせてみせる“Wonderful Life”。音と旋律のスペクタクルの中で《もういっか もういいやって/諦めかけた夜もあったけどさ/君といるから笑っていたいよ》と聴く者の魂に寄り添い鼓舞する“未完成ワールド”。エモーショナルな森彩乃(Vo. & Pf.)の歌声が《愛だってなんだって/捨てられないから苦しいんでしょう?》と真っ向から真実を射抜く“光を探しに”。ピアノロック・オーケストラ的な音像と度重なる転調で途方もないスケールの風景を繰り広げていく“グッドナイター”……思索の宇宙を彷徨いながら前作で突き詰めた人生と生命への想いを、この時代を生きる僕らひとりひとりの「今、ここ」を輝かせるためのメロディとサウンドへと全力で注ぎ込むことで、森彩乃/内田旭彦(Ba. & Cho. & Programming)/三輪幸宏(Dr.)の鳴らすハイパーかつ精緻な音楽が、限りなくダイレクトなポップミュージックとして響く――というマジックが、今作の全7曲から伝わるはずだ。

《Don't Stop The Music/何度だって歌うから僕が/Don't Stop The Music/一つになろうよ》(“Don't Stop The Music”)……音楽を愛し音楽の奇跡を信じる人であれば必ず響くに違いない歌とアンサンブルが、『Life is Wonderful』には高純度で凝縮されている。(高橋智樹)
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