ユニコーン「第三パラダイス」ツアーセミファイナル開催。30分に及ぶ芸の出し合いも
2016.12.12 12:00
ユニコーンの全国ツアー「ユニコーンツアー2016 『第三パラダイス』」のセミファイナル公演が、今月9日に東京国際フォーラムホールAで開催された。
カープ優勝の日以降追加された、赤の揃いのツナギ姿のメンバーが「吹き戻し」を頭部に装着して登場。まずはニューアルバム『ゅ 13-14』から“サンバdeトゥナイト”“すばやくなりたい”、そして『Z』から“頼みたいぜ”、とたたみかけ最初のMCへ。「あともう少しですよ。よかったよ。ひとりも欠けることなくね……まあ、今日途中で誰か減るかもしれないけど(笑)。身体と相談しながらギリでがんばります」と、奥田民生が無事にツアーを続けてくることができた喜びを口にした。
続いて、各メンバーがメインボーカルをとるゾーンへ。手島はハンドマイクでオーディエンスをあおり、川西幸一はドラムを奥田に任せて“僕等の旅路”の曲調のモチーフである某アーティストのコスプレで歌い、EBIはベースをギターに持ち替えて2曲を続けて聴かせる。
ABEDONの“第三京浜”に続いて“ハイになってハイハイ”を歌った奥田民生、歌い終わって「この曲、あと3年くらいしかできないと思う」とひとこと。歌いながらエフェクターを踏むために片足立ちしている時間が7秒くらいあるんだけどそれがつらい、できなくなると思うとの説明に、客席に笑いが広がる。“エコー”(TBS系ドラマ『重版出来!』主題歌)でじっくり聴かせる時間のハイライトを作ったあとは、“BLACKTIGER”“TEPPAN KING”“Boys & Girls”を披露。奥田民生がハンドマイクで歌い、手島いさむ&EBIもフロントに出てくる“大迷惑”でステージの上も下も沸点を迎え、続く“風と太陽”で本編がしめくくられた。
アンコールの1曲目で、「よーし、今日もまかせとけ!」というEBIの宣言から、EBI&川西のツインボーカルで“マッシュルームキッシュ”を聴かせたあとは、このツアーの最初からこの日までどんどん尺が長くなっていった“WAO!”を披露。途中でABEDONの「この方、ダンスが得意なんです」という振りに応え、奥田が出すバック・トラックに合わせて手島→EBI→川西の順でダンスと芸を披露していくコーナーへ。
毎回ダンスでなくモノマネを強制される奥田は、セミファイナルだからか「松山千春」「大友康平」「もんたよしのり」「矢沢永吉」「松田聖子」「武田鉄矢」の6人続けてABEDONにむちゃぶりされ、懸命に応えていく。
この日も約30分にわたる「芸の出し合い」で、客席を爆笑と失笑の渦に叩き込んだ。二度目のアンコールは“Feel So Moon”。軽快かつスケールの大きなこの曲で、国際フォーラムが幸福な空気で満たされ、2時間40分のステージが終了した。
このツアーは2016年12月17日(土)~18日(日)の沖縄コンベンション劇場でファイナルを迎える。その後ユニコーンは、幕張メッセ国際展示場で行われる年末フェス「COUNTDOWN JAPAN 16/17」への出演で、2016年の活動をしめくくる。