X JAPAN、紅カーペットに降臨! YOSHIKI『WE ARE X』への想いを涙ながらに語る
2017.02.24 21:00
2017年3月3日(金)に公開される映画『WE ARE X』の完成披露ジャパンプレミアが、今月24日にTOHO シネマズ六本木ヒルズにて行われた。
イベント当日、劇場の正面エントランス大階段には、X JAPANの楽曲“紅”にちなみ、紅色に染まったカーペットが敷かれていた。また、スペシャルゲストとしてAKB48から渡辺麻友、山本彩、柏木由紀、横山由依、宮脇咲良のほか、MAY J.、GENKING、よゐこ・濱口優、神田うのら著名人、さらにアニメ界からは2017年4月15日(土)より公開予定のシリーズ最新作、劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌』から、「紅」繋がりということで江戸川コナンも登場。政界からは自由民主党幹事長代行の下村博文、自由民主党税制調査会副会長前経済再生大臣の甘利明、デザイン界からは、ハローキティーデザイナーの山口裕子らもイベントに駆けつけた。
そしてX JAPANのメンバーYOSHIKI、Toshl、PATA、HEATH、SUGIZOが登場。本作の試写会舞台挨拶ではYOSHIKIを中心に、それぞれのメンバーが作品への思いを一言ずつ以下のように語った。
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【YOSHIKI】
皆さん、記念すべき『WE ARE X』のプレミアに集まっていただいて、ありがとうございます。本当に感謝しています。
【Toshl】
僕たちの映画を、やっと皆さんと共にこうして観ることが出来る時がきて、本当に今、胸がいっぱいでございます。ありがとうございます。
【PATA】
皆様、誠に来場ありがとうございます!嬉しいっす。楽しんで観てください!ありがとうございます!
【HEATH】
足をお運びいただき、ありがとうございます。じっくり腰を据えて観てもらえればなと思います。
【SUGIZO】
皆さん本当にありがとうございます。本当に嬉しいです。いつも僕は、客席にいて映画を観ている方なので、今日はこちら側にいてとても変な気分です。ぜひ楽しんでいってください。
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続いて、質疑応答の時間で、本作がつくられた経緯や映画化を決めた決心などを問われるとYOSHIKIは「先程メンバーと話していたんですけど、なんでこんな映像があるのだろうと。元々僕らは、結成して、ソニーの時からドキュメンタリーをいつかはつくろうということでカメラがまわっていたんですよね。ただ、その後に壮絶なドラマがあって、それはX JAPANの解散、そしてHIDEの死、Toshlの洗脳、再結成、海外進出、その中でまたTAIJIの死。そういった色々なことが起こる中で、とてもじゃないけど振り返れないし、映像を辛くて観られないということで、いつのまにかそういう話はなくなっていたんですよね。X JAPANのラストライブですらみるのが辛いのに、X JAPANの全部を描こうなんて不可能だろうと。ただそういった中で、X JAPANは、まだ進行形である、X JAPANのストーリーというのは、心に痛みをもっている人、または人生に挫折しそうな人たちに勇気を与えられるんじゃないか、人の命を救えるんじゃないかということを言われ、そうであるならば、企画を進めてみようと思ったんです。たまたまその時期が、マディソン・スクエア・ガーデンでの公演と時期が被ったので、この映画の撮影、そして今までの映像を探してみようということで始まりました」と語った。
本作について「最初は観るのを5回くらい断った」と明かしたToshlは、本作を初めて観たときの状況について「レコーディングだと呼ばれて、スタジオに行ったらそこに映画館が出来ていて、YOSHIKIがどうしても観せるということで、レコーディングではなく、ひとり映画鑑賞会になりました」といい、また「観終わった後は、15分から20分くらい全く言葉が出ない、椅子から動けずに、絶句してしまいました」と振り返った。
また、YOSHIKIは「僕も初めて観た時は、Toshlと一緒で立ち上がれなかったですし、あれは夢だったんじゃないだろうかと、どこかで現実を消化しきれていないところがあったけど、実際に映像で観るとやはり本当だった」と明かし「観るたびに泣いてしまって、8回くらい観たんですけど、観るたびにこういうのがあったんだと発見がある。何回も見ないと消化できないところがある」とコメント。するとPATAは「じゃあ皆さんも何回も観に来るように。涙で前が見えないこともあると思います!」と言い、会場の笑いを誘った。
そして、Toshlはあらためて本作について、「とにかく、僕的にもなかなか振り返れない過去があって、本当に長いロングインタビューを一対一で行ったんです。その中で自分の消したいところも、監督はどうしてそこを使いたい、それで意味があるんだと言ってくれて。さらけ出すならすべてさらけ出そうということで、この映画にはそういうシーンも多々収まっています。この映画で自分の過去とケジメをつけて、X JAPANとしてHIDEとTAIJIと一緒に、大きな壁をぶち破って行くんだなと。そしてファンの方たちと一緒に分かち合って、運命共同体として、みんなと一緒に気持ちを込めて観たいなと思います」とコメント。
YOSHIKIも「決してカッコいいシーンばかりでない。僕も個人的にはToshlと同じくらい入れてほしくないシーンがあったんだけれど、監督に押し切られた。当時HIDEが亡くなった時、壊れてしまいまして、もう生きていけない、ミュージシャンもできないということで、ロスでセラピーを受けていたんです。その時お医者さんに、うんそうだねって頷かれると、そんなのわかるわけないじゃないと怒って帰ってしまったりしていたんですよ。そういう時期がずっと続いて、結局そのセラピーは途中で断念してしまったんですけど、この映画のインタビューも最初は全然喋れなかったんです。上辺のストーリーは喋れるけど、内面まではさらけ出せない、カギはかけたままで、ドアはどうしても開けない。その時にお医者さんに診てもらっていた時の事をだんだんと思い出して、気付いたら泣きながら喋っていました。カギを開けて、ドアを開けたんですけど、結局はそのドアというのは、最初は暗い・痛い・悲しい未来に続くドアを開けてしまったと思っていたのが、ただ今考えると、そのドアというのは、実は希望に満ちたドアをだったんだなと、この映画を観て思いました。そして、僕らがこうやって存在しているということは、何年もの間ずっとこうやって応援してきてくれたファンがいたからこそ、この映画も完成し、こうやってステージに立って居られると思うし、今度イギリスに行きますが、そういった世界でもコンサートができるんだというふうに思っています。本当にファンの皆さんに感謝しています。ありがとうございます」と涙ながらに本作への想いを語った。
その後のフォトセッション時には、涙でYOSHIKIのメイクが崩れていないか、Toshlが気に掛ける一幕も。最後は集まったファンとXポーズで撮影し、イベントは幕を閉じた。
映画情報は以下のとおり。
●映画情報
『WE ARE X』
2017年3月3日(金)より全国公開
監督:スティーヴン・キジャック
上映時間:96分/アメリカ映画
(C)2016 PASSION PICTURES LTD.