チャンス・ザ・ラッパー、募金を呼びかけ学校教育支援金2億4千万円もの拠出に成功

チャンス・ザ・ラッパー、募金を呼びかけ学校教育支援金2億4千万円もの拠出に成功 - Chance The Rappe ©Getty ImagesChance The Rappe ©Getty Images

4月下旬から北アメリカ・ツアーに乗り出すチャンス・ザ・ラッパーだが、地元イリノイ州の公立学校を支援する基金を設立し、自治体による予算削減を受けて220万ドル(約2億4千万円)を寄付として拠出することを発表している。

チャンスはイリノイ州の公立学校が予算削減の煽りで授業日数の削減も視野に入れなければならなくなっている窮状を問題視し、先月ブルース・ラウナー州知事に予算の拡充を直談判したことが伝えられていたが、知事から確約を引き出すことができず、「みんなにきちんと職務を全うしてほしいから俺はここにいるんだけど」と自治体の消極性について不満を漏らしていた。

チャンスが地元の公共教育のためにここまで躍起になっているのは、そもそもラウナー知事がシカゴの公立学校への支援策としてまとめられていた州議会案の2億5千万ドル(約277億円)に対して拒否権を発動させたことが発端にある。このまま拡充された予算が組めなくなると、数千人規模で教員が職を失うことになるとシカゴ・サン・タイムズ紙が伝えている。
さらにチャンスは、この予算削減のせいで授業日数が年間13日短縮されることもありうるとしていて、それだけ大人の目が届かなくなる日が増えることはその分非行に巻き込まれる児童や生徒も増えると警告を発している。

その後、チャンスは地元シカゴの小学校で記者会見を開き、100万ドル(約1億1100万円)の寄付をシカゴの公立学校に行うことを発表し、さらに自身のNPO団体、ソーシャル・ワークスを通して寄付を呼びかけていくことを明らかにしていた。

そして3月31日に新たに記者会見を開いたチャンスは「ニュー・チャンス芸術文学基金」を設立したことを発表し、一括してこの団体から支援を行っていくことを明らかにした。さらに自身の100万ドルのほかにも、シカゴを本拠地とするNBAのシカゴ・ブルズが100万ドル、さらにジャスティン・ビーバーやカニエ・ウェストらのマネージャーとして知られるスクーター・ブラウンも寄付を行っていて、これまでのところ220万ドル(約2億4400万円)もの資金を確保したことを明らかにしている。

会見の様子はこちら。

シカゴ・ブルズは自らのTwitterで寄付発表会見の動画を公開している。

団体はほかの支援団体と連携を取りながら、よりよい芸術教育を必要としている学校を割り出しつつ、できるかぎりの支援を子供たちに提供していくとチャンスは説明していて、「芸術教育や教材を学校にもたらすことになるよ」と見通しについて語った。なお、チャンスの分の負担額については春のツアーの興行利益から拠出していくという。

※初出の際に事実と異なる記述がありましたので修正しています。誤解を招き、大変申し訳ございませんでした。
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