ミューズがしばらくの間、アルバムの制作から離れることになるようだ。ベーシストのクリス・ウォルステンホルムがオーストラリアの音楽メディア「Music Feeds」に対し「僕たちが活動を始めた時に比べると、音楽業界はあまりにも変化してしまった」と語り、「最近では(アルバムを通してというよりは)個々の楽曲それぞれに重点が置かれるようになっていて、僕たちもそれに順応していく」ことにしたという。
クリス・ウォルステンホルムは、音楽業界の変化について以下のように語った。
「僕たちが活動を始めた時に比べると、音楽業界はあまりにも変化してしまった。1stアルバムを出した時からは確実に変わったね。だけどここ5、6年の間にほとんどの人たちがストリーミングで音楽を聴くようになったように感じるし、この変化が人々の音楽の聴き方に影響を与えていると思ってる」
そしてさらに「僕たちが若かった時に比べて、みんなアルバム全体に重きを置かなくなってきている。音楽業界全体、そして音楽の配信ツールも、消費者が個々の楽曲を聴きやすく、そして自分用のプレイリストを作りやすくなるようにっていう流れになってきているしね」と話し、バンドとしての今後の方向性を以下のように明かした。
「制作期間じゃない時なんかに、アルバムをまるごと作る気にはならないけど、バンドで集まって、ちょっとした楽しいこと、つまり、『シングル曲だけ作ってみない?』みたいな気持ちになることがあるんだ」
「どこかのタイミングでアルバムを出すこともあるかもしれないけど、それ(楽曲を個々にリリースすること)も良いことだと思うんだよね。アルバムはなくても、ファンの人たちが僕たちの新しい何かを手に入れられるってことになるから。完全に僕たちの存在が消えちゃったってことじゃないからね」
なお、ミューズは今年の春あたりからレコーディング風景を公開したり、5月にリリースした最新シングル“Dig Down”の「A.I.リリック・ビデオ」を公開したりしていたものの、2015年発表のアルバム『ドローンズ』に続くアルバムのリリースについては沈黙が続いていた。
今後、“Dig Down”をリード・シングルとしたニュー・アルバムがリリースされるかどうかの正式な発表はなされていない。
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