今後も人の世が続く限り続いていくはずの「音楽」という営みの、その一瞬を担う役割が自己に課されていることをはっきりと自覚し、またその喜びを存分に表現したライブは、気づけば3時間を大幅に超え、3万人が歴史の一部をしっかりと刻みつけたような、そんな夜だった。
とか書くと、なんだかとてつもなく壮大なテーマのように聞こえるかもしれないけれど、そのとんでもなくスケールの大きなメッセージを、あれほどあたたかく、親密に伝えられるのは(しかも3万人規模のアリーナ公演で!)、星野源以外にいないだろう。
さいたまスーパーアリーナではなくて、まるで小さなライブハウスで聴いているような気持ちにさせてくれた弾き語りなどは、その選曲も含めとにかく感動的だったし、すべてが音楽への愛に溢れていた。笑って、泣いて、胸がぎゅっとなって、ステージと客席と、両方ともがあんなに名残惜しい夜って、そうそうあるもんじゃないと思う。
詳しいライブレポートはこれから書いて、近日中に当サイトにアップする予定です。お楽しみに。
そして、そのレポとはちょっと違った切り口で、『ROCKIN’ON JAPAN』11月号でも、この日のライブについて書くつもりなので、そちらもぜひぜひ楽しみにしていてください。(杉浦美恵)