※『ツイン・ピークス The Return』に関するネタバレがあります。お気をつけください。
アメリカでは全18話の放送が終了しており、日本では現在もWOWOWで放送中の『ツイン・ピークス The Return』だが、映画『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』にフィリップ・ジェフリーズ捜査官役で出演していたデヴィッド・ボウイの出演当時の映像が登場することも話題になっている。
フィリップ・ジェフリーズ捜査官は『ツイン・ピークス The Return』の第14話目で、映画出演時の映像に加えてケトルのような形状の物体としても登場するのだが、デヴィッド・リンチがこの件に関し、「Pitchfork」のインタビューの中でボウイの出演秘話を明らかにしている。
(『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』の映像の使用ではなく)シリーズへの新たな再出演をデヴィッド・ボウイにオファーしたことはあるか、という質問に対し、リンチは「もちろん。直接ではないけど、彼の弁護士にね。出演できないっていう答えをもらったけど、その理由は教えてくれなかった。今となっては納得だけど」と返答。
映画出演時の映像が登場した今回のエピソードでは、ボウイの声が声優による吹き替えになっているのだが、その理由についてもリンチが以下のように明かしている。
「(映画出演時の)昔の映像の使用許可はもらったけど、声は使わないでほしいと言われていたんだ。たぶん、『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』での、ルイジアナ出身風のアクセントを悪く言う人がいたんだろうね。僕はとても美しいと思うんだけど。彼としては本物のルイジアナ出身の俳優の声が良かったみたいで、それに従わざるを得なかったんだ。あの子(声優のネイサン・フリゼル)はとても良い仕事をしてくれたよ」
さらに、ボウイとボウイの音楽についても以下のように語っていたようだ。
「彼はとても特別な存在だった。エルヴィス(・プレスリー)が特別だったみたいにね。他の人とは違う何かを持っていたんだ。一緒に仕事をしている時と、その他の機会に何度か会っただけだったけど、とても良い人だった。話しやすいし、普通の人なんだ。まだ近くにいてくれれば、もう一度一緒に仕事ができたのになと思うよ」
ちなみに、フィリップ・ジェフリーズ捜査官がケトルの形状になった理由は不明だが、リンチによると「みんながケトルと思っているだけ」で、「ただの機械」なのだという。