ジャクソン・ブラウン、ジャパン・ツアー直前のメール・インタビューが到着。日本への思いなど


10月17日からジャパン・ツアーを敢行予定のジャクソン・ブラウンだが、来日直前の最新メール・インタビューが到着した。

来日記念盤として発売されたキャリア初となるライブ盤『ザ・ロード・イースト –ライヴ・イン・ジャパン-』に関する話題や、アメリカと北朝鮮を巡る世界情勢に対する自身の見解など、ジャクソン・ブラウンの現在の心境をうかがい知ることができるインタビューは以下。

以下の内容は、ウドー音楽事務所の公式サイトでも読むことができる。



——現在のツアーメンバーはご自身が理想のバンドと言われています。前回の来日公演から更に熟成されたパフォーマンスが期待されますが今回はどんなステージ、曲目になりますか?

このバンドは私が今までで一番好きなバンドなんだ。グレッグ・リーズとヴァル・マッカラムは常に即興で演奏をしていて、お互いを刺激し合い、バンド全体を高めてくれる。

また、シンガーのシャヴォンヌ・スチュワートとアリシア・ミルズを連れて行くが、独特なサウンドを生む2人がいることにより、深みのあるセットリストが毎晩可能になっている。そして、ジェフ・ヤングは声とオルガンで私の音楽に情緒的な背景を、ベースのボブ・グラウヴとドラムのマウリシオ・リワークが今までで最高のリズム・セクションをそれぞれ生み出してくれるんだ。

——今までライブ・アルバムをリリースしていませんでしたが、ここにきて『ザ・ロード・イースト –ライヴ・イン・ジャパン-』のリリースが発表されました。何か日本のファンに対する特別な思いがあってリリースを決められたのでしょうか?

前回のツアー中に、とても特別な想いや感覚を抱いたんだ。だからファンの思い出に残るように、このツアーのハイライトをまとめてリリースしたらどうかとアイデアが生まれてきた。この作品はそのコンサートに対する感情が反映されているよ。最新のスタジオ・アルバム『スタンディング・オン・ザ・ブリーチ』の対の作品だと思っている。

——『ザ・ロード・イースト –ライヴ・イン・ジャパン-』に収録されている“The Crow On The Cradle”のMCでは広島に対する思いが語られています。今回のツアーにも広島公演が予定されていますが、広島のファンの前でプレイすることで気持ちの変化はありますか?

広島の時のコンサートで「ジャクソン!広島を忘れないで!」とファンに言われたんだ。私もその時に答えたが、広島は我々の心の中で特別な位置を占めている。原子力の無い未来や、核兵器の脅威の無い世界のために働き続けている人々にとって、世界中の戦争の犠牲になるのは子供、女性、お年寄りといった、罪のない人々だということを広島は教えてくれる。世界中のリーダーはみんな広島を訪れて、原爆がもたらす影響を学ぶべきだ。そうしたら、紛争の解決策の一つに“核の選択肢”があるなんて決して考えられないと思う。

——ラブソングとともに政治状況や核問題に警鐘を鳴らす歌も世に出しています。現在の米政権のありようや北朝鮮をめぐる国際政治状況は、あなたの目にどう映っていますか?

今、北朝鮮と米国の間で起きている事…それは核開発が始まった当初から世界が恐れ続けていた事だ。不安定な2人のリーダーが自国の利益優先で互いを脅し合い、そして世界中が核戦争の脅威に晒され、共に巻き込まれて行く……。
私は、世界を核戦争ギリギリの所まで追い込んだ今の状況を作り出したのが私の国であって欲しくなかった。

北朝鮮の金正恩に関しては、説明する必要はないだろう。彼は独裁者だ。
しかし、何故ドナルド・トランプがアメリカ合衆国の大統領でありえるのか、それは私の国の政治のシステム、及び文化が破綻しているからだ、それ以外は説明がつかない。

——来日公演を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。

日本で再び、私の音楽を届けられることをとても嬉しく思っているよ。
あなた方と共に過ごせるのを楽しみにしている。私の音楽と私のバンドが、日本のファンの皆様に楽しい一時を、そして共に人生を歩んで行くという事の本質と意味を理解し、この世の中で生きていく目的を見つける勇気を見出してくれる事を願っているよ。



ジャクソン・ブラウンのジャパン・ツアーの日程は以下の通り。