『星野源のANN』で音楽愛に溢れた俳優・生田斗真が炸裂させた「星野愛」

10月17日に放送された『星野源のオールナイトニッポン』にはゲストに生田斗真が登場。普段の俳優活動からは知ることのできない「素」の生田による音楽への愛、そして10年来の友人・星野源への愛が伝わってくる放送だった。

オープニングから登場した生田は星野とのこれまでの共演を振り返り「源ちゃんと俺が昔から仲がいいって知らない人多いかもしれない」と語る。2005年にドラマで共演して以来、仕事で一緒になるのは4回目。しかし、その間も連絡を取り合ったり、ライブに行ったりと、普段会っているほうが長いという。

共通の趣味であるゲーム『メタルギアソリッド』内の主人公・ソリッドを演じる声優・大塚明夫が星野のライブでボイスドラマの声を担当していた話から、先月まで開催されていた「星野源Live Tour 2017『Continues』」を生田が見に行った話へ。星野の歌う“SUN”や“恋”に合わせて子供たちが踊る光景に「ビビった、マジで」と語り、「星野源!……おいおい、ここまで来たか、と思ったよ」と感慨深そうに呟いた。それも、生田はドラマの現場でまだソロ活動を始める前の星野が家で録音した「人に聴かせるほどではないデモテープ」を聴き、客の埋まっていないSAKEROCKのライブを観ていたからだった。満杯のアリーナで歌うという、その頃からは考えられない景色に、自分のほうが星野のことを知っている、と「面倒くさいタイプのファン」に思わずなってしまうほど。それぐらい生田は仕事仲間として星野のすぐそばに居ながら、仕事とは別にひとりのファンとして活動を見守っていたのだろう。

そして、その頃から星野自身は「全く変わんない」と生田は言う。アリーナで歌う姿に対して「ふざけてんのかなと思った」と、笑い交じりに語っていたが、それは世間に迎合しようという星野の姿が全く無く、デモテープを聴かせていた当時の星野そのままで規模だけを広げた姿があったから出てきた言葉だろう。その後のトークで、ライブのお客さんに対して「ありがとう」、「源くんをよろしく」と思った、と話し、ライブで泣いてしまったということも明かしていたが、その発言とエピソードがまさに昔から見守るファンそのものだ。

また、この日の放送では星野と生田が交互に自身が選んだ曲を流していたが、生田が1曲目に選んだのは、今、一番応援しているバンドだというヤバイTシャツ屋さんの“Tank-top of the world”。インディーズ時代、ヴィレッジヴァンガードに入荷日を聞いてまでCDを手に入れていたという。2曲目に選曲したのは古田新太もおすすめの打首獄門同好会で“日本の米は世界一”。一般的なロックバンドの歌詞からは離れた独特な詞が特徴的でとにかくライブが盛り上がる両バンド。ライブにも行っているという生田の音楽好きな一面が見える選曲となっていた。

生田が星野を「全く変わんない」と語れば、そのあと、星野も生田を「全然変わんない」と語り、そこからあるエピソードが生田から語られた。ドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス』に出演し、一躍人気者になった生田と食事する機会に、星野が生田に「めっちゃ売れたで賞」と書かれたトロフィーを渡し、そのトロフィーを未だに生田の実家に飾っているという。お互い、自分を取り巻く環境が変わっても流されず、「自分」を持っていられるからこそ共演から10年以上が経ってもこうしてラジオに呼び、ふたりで話せる関係を築けたのだろう。「源ちゃん」、「斗真」と呼び合い楽しく話す節々に、そのような尊敬し合う深い関係性が垣間見える放送だった。カラオケ企画で生田の“紅”を聴ける日を楽しみにしたい。(菊智太亮)
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