米「Interview Magazine」の企画でエルトン・ジョンがエミネムへのインタビューを行い、2001年のグラミー賞受賞式での共演を回想している。
当時の授賞式で2人はエミネムの楽曲“Stan”のパフォーマンスを行い、エルトン・ジョンがダイドのパートをピアノの弾き語りで披露したことが話題となった。
この共演で初対面を果たしたという2人だが、エルトンはこの共演について「一生忘れられない素晴らしい体験になった」とコメント。それに対する「俺も絶対忘れないよ。ドラッグをやってたんだけどね」とのエミネムの返答に対し、エルトンは以下のように語っている。
全然気づかなかった。君と、君のパフォーマンスに心を奪われててね。腕に鳥肌が立ってたんだ。ミック・ジャガーに初めて会った時のことを思い出した。
あの時までラップのライブ・パフォーマンスに直接触れたことがなかったんだけど、衝撃的な体験になったよ。
Eminem - Stan ft. Dido
その後親交を深めていった2人だが、2013年の『ザ・マーシャル・マザーズLP2』収録の“Rap God”の中で同性愛者への蔑称である「faggot」という言葉を使ったことで、エミネムが性差別的であるとの非難が激化。この言葉を使った理由について、エミネム自身は同性愛者への嫌悪を示すためではなく「誰かを多少の愛嬌をもって『bitch(ビッチ)』とか『punk(カス)』、『asshole(クソ野郎)』と言うのと同じ」と説明していたものの、あらゆる音楽メディアでこの件がやり玉に上げられることとなった。
この時のことについて、エルトンは以下のように語っている。
例のクソみたいなことが起こった時、君が「ホモ嫌い」だって叩かれ始めた時に、僕は「この批判の波には乗らない。バカげてる」って思ったんだ。僕は立ち上がって、君を守らなきゃと思った。
あのグラミーのパフォーマンスは僕たちの友情の素敵な門出で、僕はそれが本当に嬉しかったから。
なお、エミネムとエルトン・ジョンが共演したグラミー賞授賞式の映像はYouTubeで観ることができる。
https://www.youtube.com/watch?v=ZY2p7oE7Bpw