スティーリー・ダンの利益を巡る訴訟問題、フェイゲンが故ウォルター側の主張に異議申し立て

スティーリー・ダンの利益を巡る訴訟問題、フェイゲンが故ウォルター側の主張に異議申し立て

スティーリー・ダンの権利を巡り、ドナルド・フェイゲンが故ウォルター・ベッカーの遺産管理団体を相手取り起こした訴訟に対し、ウォルターの管理団体が反論の声明を発表したことは以前報じた通りだ。

ドナルド・フェイゲンは1972年にスティーリー・ダンのメンバー間で結んだという相互売買契約をもとに、ウォルターの死により最後の存命メンバーとなった自身にすべての利益・権利が分配されるとの訴えを起こしていた。この相互売買契約は、「時期に関わらず、バンドのメンバーが脱退もしくは亡くなった場合は、そのメンバーの割り当てを残りのメンバーで分ける」というものだ。

しかし遺産管理団体側は、ウォルターの死後も、妻デリアが割り当ての50パーセント、つまり生前のウォルター本人と同等の権利を有すると主張していた。

そして今回「Pitchfork」が報じたところによると、ウォルター側の弁護士が、1972年の相互売買契約は「スティーリー・ダンの法人の発行済株式を(メンバーのうち)1名のみが保有するという状況」になれば、売買契約が「消失する」という前提のもと交わされていたことを指摘したのだという。

この前提に従えば、ウォルターの死後、ドナルドがスティーリー・ダンの株式を保有する唯一のメンバーとなった現在の状況では相互売買契約の効力は無くなっており、ドナルドだけではなく、ウォルターの遺産管理団体にもスティーリー・ダンの利益と権利が割り当てられることとなる。

そのためウォルター側の弁護士は現地時間6日、その言い分が「無謀だ」としてドナルド側へ意義を申し立てた。しかしドナルド側の弁護士は、ウォルターの遺産管理団体には「ウォルターの生前の貢献による収益をすでに渡している」と主張。

この主張に続き、「1人のメンバーがスティーリー・ダンとしてツアーなどのすべての活動を行っているにも関わらず、それによって発生した収益を故人の遺産管理団体が手にするのは不公平だ」とも訴えているようだ。

なお、これに対するウォルター側の返答はまだ発表されていない。
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする