現地時間1月28日にマディソン・スクエア・ガーデンにて開催された第60回グラミー賞の授賞式にて、最優秀アルバム賞含む最多6部門を授賞したブルーノ・マーズが、4年ぶりとなる来日公演をいよいよ4月11日よりスタートさせる。
『ロッキング・オン』5月号では、そんな来日直前のブルーノ・マーズの素顔に迫る貴重なインタビューを掲載している。
フィリピンとスペインの血を引く母親と、プエルトリコとユダヤの血を引くブルックリン出身の父親のもとに生まれ、ハワイで育ったブルーノ・マーズ。彼は成長するにつれ、多文化社会であるハワイで人種的アイデンティティの問題に直面するようになったという。
型に分類しづらいという問題に、生まれてこのかたずっと直面してきたブルーノは「僕のような多文化のバックグラウンドを持った、グレーゾーンに属する人間は大勢いる」と答えると、さらに以下のように主張している。
多くの人がこう思ってるんだーー「そりゃいい。グレーゾーンにいるってことは、何系と名乗っても通用するってことだろ」って。でも現実は全くそうじゃない。その正反対なんだよ。僕らがやろうとしてるのは、みんなを啓蒙してそれがどんな気分かを知ってもらうことなんだ。もう誰も二度とそんな思いをさせられなくて済むようにね。
もちろん簡単にはいかない。僕らに見えてることは他の誰も見ることができないし、僕らが育ったような環境で育つことは他の誰にもできないからね。非白人系の人たちが僕を見て、気づいてくれることを願ってるーー彼らが経験してることすべて、僕も経験したことがあるんだ、ってね。それだけは間違いないから。
さらに、マイケル・ジャクソン、ジェームス・ブラウンなど「ブラック・ミュージック」に影響を受けてきたブルーノは、そんな自身のルーツについても熱く語っている。
「ブラック・ミュージック」っていうのは、ロック、ジャズ、R&B、レゲエ、ファンク、ドゥーワップ、ヒップホップ、それにモータウンのことを指してるんだってことを理解しなきゃだめだ。そのすべてを黒人が作ったんだから。プエルトリカンとして言わせてもらうと、サルサ・ミュージックでさえマザーランド(アフリカ)まで遡ることができるわけ。つまり僕の世界では、ブラック・ミュージックがすべてなんだよ。
アメリカ文化に「スワッグ」な要素を与えてるのも、ブラック・ミュージックだしね。僕が子ども時代を過ごした90年代のポップ・ミュージックは、R&Bに深く根ざしてたーーホイットニー、ディディ、ドクター・ドレー、ボーイズ・Ⅱ・メン、アリーヤ、TLC、ベイビーフェイス、ニュー・エディション、マイケル、ほかにもたくさんね。
(中略)こういったアーティストたちがインスピレーションを与えてくれたからこそ、今の自分があるんだ。僕に大きな喜びを与え、忘れられない思い出が詰まった僕に大きな喜びを与え。何より重要なのは、世界中が踊りたくなるような歌をうたい、永遠に語り継がれるようなパフォーマンスを披露するためには何が必要か、その基準を示してくれたのがスーパースターの彼らだった、ってことなんだ。
インタビューのほかにも、アーティストとしての活動歴からリリースしてきた楽曲に至るまでを紐解いた、ブルーノ・マーズの画期性について迫ったロングレビューも掲載している。
彼の魅力が詰まった本記事を呼んで、ぜひ来日公演への期待を高めてもらいたい。
『ロッキング・オン』5月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/144371