今週5月18日に新作『エレクトリック・ライト』のリリースを控え、7月に開催される「FUJI ROCK FESTIVAL '18」に出演することが決定しているジェイムス・ベイ。
『ロッキング・オン』6月号では、前作から約3年ぶりとなる同新作について、ジェイムス・ベイに訊いたインタビューを掲載している。
前作『カオス&ザ・カーム』を引っさげたツアーで世界中を回り、新たな経験を重ねたジェイムスが掲げた新作のテーマとは何なのだろうか。ジェイムスは以下のように答えた。
歌詞や、そこで語られているストーリーで言うと、大きなテーマは“ユニティ”(調和、団結)だね。曲それぞれに、もっと小さなテーマもあるけれど、アルバム全体ではそれになると思う。
実はそれに気づいたのは、完成した後だったんだけどね。そうか、人と人がつながり、一緒にいることの大切さを歌ったアルバムなんだ、って。人間関係には、維持していくのがとても難しいものもある。でもそこに価値があるなら、困難でも続けていくべきなんだ。
それは、ツアーに出ている間に僕自身が強く感じたことでもあって。家族や友人と離れていて、1人の人間として、すごく思うことがあったんだよね。今は電話やメールでやりとりはできるけど、相手を身近に感じられる手段ではないわけで。やっぱり人と会って話をする、それに勝るものはないって身にしみて感じたんだ。
また、これまでトレードマークだった帽子を脱ぎ、ロングヘアから短髪へと変えた理由について、以下のように答えている。
今やっている音楽のスタイルにも、こっちの方が合っていると思うしね。ファーストの時も、当時の音楽性とはマッチしていたわけだけど、あれは僕にとってはアーティストとしての第1章だった。で、今は第2章に入ったわけだから、前とは違うところを見せないとね。ある意味、別の役柄を演じているような部分もあるんだ。
もちろん、どちらも僕であることには変わりはないんだけど、まるでお芝居のように、ちょっと違う“役”を演じてみたいところもあって。プリンスやマイケル・ジャクソン、デヴィッド・ボウイのように、僕が好きなアーティストは、そういうシアトリカルな部分を持っていたしね。
作る音楽が変わっていくなら、それをあらゆるところで表現していくべきだと思うんだ。今はスーツにロングヘア、というスタイルが似合う音楽ではないから。サウンドだけでなく、ビジュアル面でも、アップデートが必要だと思ったんだ。
そして前作同様、ギターがサウンドの中心にあることは変わらない新作だが、同時代性やオリジナリティを貪欲に追求した作品になったことについて、ジェイムスは今のアーティストからの影響を含め以下のように答えている。
(中略)今のアーティストからもかなりのモチベーションをもらっている。今回は、自分のやりたいことをやりながら、今のポップ・ミュージックの世界でやっていくには、というのをすごく考えたね。だから、今はラジオもよく聴くようになったし、ストリーミング・サービスでどういう曲が流れているのかも意識するようになった。今はラジオ以上に影響力があるからね。
もちろん、今でも、昔の音楽、前の世代が聴いていた音楽は好きだよ。でも、そういうところを前面に出したものを(ファーストで)作ったことで、今の音楽の良さにも改めて気づいたんだ。自分はあらゆる時代の音楽が好きなんだな、って。セカンドではそこを伝えようと思ったね。
同インタビューではほかにも、「何もしないでいるのが苦痛」だというジェイムスが2017年に入ってすぐに始めたという今回の新作制作の過程についてや、自身の音楽において「一番大切なこと」についても語られている。
サウンドもビジュアルも変化し、前作からさらに成長を遂げたジェイムス・ベイ。新作インタビューの全文は『ロッキング・オン』6月号で確認してほしい。
『ロッキング・オン』6月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/144391