17枚目のソロ・スタジオ・アルバム『エジプト・ステーション』を9月にリリースするポール・マッカートニーが「DIY」のインタビューに答え、他のアーティストとのこれまでのコラボレーションについて語っている。
カニエ・ウェスト、リアーナとの“FourFiveSeconds”やカニエのナンバー、“All Day”への参加などが記憶に新しいポールだが、こうしたコラボレーションを行う理由は「なぜかって? 頼まれるからさ」とのこと。
最終的に共同作曲者として10人ほどの名前がクレジットされている“FourFiveSeconds”はポールにとってここ数十年で最大のヒット曲となったが、この作曲過程について、ポールは以下のように説明している。
ビバリーヒルズのホテルの裏にあるバンガローで2~3日、午後を一緒に過ごしたんだ。彼(カニエ)はエンジニアを連れて来ていて、何か起きた時のために念のためマイクも数本セッティングしてあった。
僕はのんびりギターを弾いたりしていて、カニエはかなりの時間、ただコンピューターでキム(・カーダシアン)の写真を見てたんだ。そこで僕は思ったわけ、「こんな調子で本当に曲を書けるのだろうか?」ってさ。
でも蓋を開けてみたら、彼はしっかり曲を書いていたんだよ。キムが彼のミューズだったというわけ。彼は僕が弾いていたリフをちゃんと聴いていて、明らかに頭の中ではそれを使えることが分かっていた。
実際そのリフを使って、テンポを速くして、どういうわけかリアーナに歌ってもらったんだ。元々僕はリアーナが大好きだった。そういうわけで、あの曲は僕がまったく苦労することなく出来上がったんだよ。
さらに、カニエの“All Day”についても以下のように話した。
つい先日(“All Day”の)クレジットを見たら、50人くらいいたんだ! 僕が名前を知っていたのはそのうちの3人ほどで、1人はケンドリック・ラマーだった! 「僕はケンドリック・ラマーと曲を作ったのか?」って驚いたよ。彼に会いたかったね。でも最近はそういうやり方なんだよ。
先日なんか、ダーティー・プロジェクターズっていう、僕が好きなバンドをやってる人の記事を読んでたんだ。そしたら彼の最近の自慢は、“FourFiveSeconds”のブリッジを書いたことだっていうんだ。ああ、そういうことだったんだ! と思ったよ。こういうたくさんの謎で、カニエは曲をまとめ上げているんだ。すごく興味深いよ。
また、2013年にはニルヴァーナの存命メンバーと“Cut Me Some Slack”を制作し、2014年にグラミー賞を受賞したことも話題となっていたが、同楽曲の誕生秘話も以下のように明かしている。
デイヴ・グロールが映画『サウンド・シティ-リアル・トゥ・リール』を作っていた時に、彼から電話があったんだ。何人かでジャム・セッションしているって言うから、何かが起こるに違いないと思って僕はそこに押しかけてみた。それで僕は小さな葉巻の箱でできたクレイジーなギターを弾いて、他のやつらも加わって、デイヴがドラムを叩いたんだ。
セッション中にデイヴが「こんなのめちゃくちゃ久しぶりだな!」みたいなことを言ったんだ。だから僕は「どういう意味?」と聞いたら、「このバンドだよ!」てさ。僕はボーッとしてて気づかなかったけど、他のやつらっていうのが残りのニルヴァーナの2人だったんだよね。
そしてその時最終的にやったこと、導かれるままに作ったもので、グラミー賞をもらったというわけさ。