アイルランドのMuseum Of Style Iconsで開催されているカート・コバーンの展覧会、「Growing Up Kurt Cobain」に出席したカートの娘フランシス・ビーン・コバーンが、父の死から年月が経ってもいまだに死を受け入れようと努力していること、そしてなぜいまだに父の遺書を引用するのかを語っていたことが分かった。
1歳8ヶ月でで父カートを亡くし、10歳で学校を退学したフランシスは、ドラッグの依存症と闘ってきたことも知られている。しかし、今年初めに自身のInstagramを通して2年間クリーンな状態であることをオープンにしたことで、他の人を助けることができると感じたという。
「Growing Up Kurt Cobain」の会場で「Independent」のインタビューに答えたフランシスは、このことについて以下のように語っていたとのことだ。
あの(Instagramの)投稿をしてよかったことは、私が体験してたことを理解できるよって、いろんな人からメッセージをもらったこと。(中略)でも一番力強かったのは、みんながあの投稿を通じて、表現してる私を通じて、みんな自身の依存症問題と向き合うことを応援できて、それを世界とシェアする力があったっていうことなのよ。
(中略)あれが、私が二度と繋がることがないなと思ってた人たちと繋がりを持たせてくれたの。自分にあると思ってなかった、共感力みたいなものをくれたわ。
さらに、自身の作品などでカートが遺書に書いた「peace, love, empathy(平和、愛、共感)」をたびたび引用することについても以下のように語っていたようだ。
(引用を)よくするわ。だって、平和と愛と共感を取り戻したいもの。だって、これは全部、健康と思いやりと、真の平和、真の愛、そして真の共感のためにあるものだから。
(中略)(peace, love, empathyと私自身の)関連性は、すごく暗いところからくるのよ。(peace, love, empathyを)引用するのは、めちゃくちゃなことよね。でも、同時に(そこから)力を取り戻すっていうことは、私なりの対処の仕方なの。
なお、フランシスは同展覧会にて「Reuters」のインタビューを受けた際に、父カートと自身の関係は「たぶんファンみたいなものに近いと思う。ほとんど触れてはいけないみたいな感じがあるし。(父について)私が知ってる情報は全部、記事やニュースから得たものだしね。私の人生において彼は毎日存在してるのよ」とも話していた。