ロバート・フリップがキング・クリムゾンのファンの気持ちになって答えた一言――「自分が事前に期待しているものが、一切返ってこないことを期待する」

ロバート・フリップがキング・クリムゾンのファンの気持ちになって答えた一言――「自分が事前に期待しているものが、一切返ってこないことを期待する」 - 『rockin'on』2018年12月号より『rockin'on』2018年12月号より

いよいよ11月27日より、全15公演にもおよぶジャパン・ツアーを開催するキング・クリムゾン

このツアー開催に合わせ、『ロッキング・オン』12月号では1981年のロバート・フリップの貴重なインタビューを掲載している。

バンドがアルバム『ディシプリン』を発表し、再結成を果たした1981年の同インタビューにて、フリップは「キング・クリムゾンを再現するつもりはないし、昔の曲をやるつもりもない」と答えている。

そんな長年のファンには驚きとも言えるコメントの後、昔からのキング・クリムゾンのファンはどのように感じるか、と問われたフリップは、以下のように語った。

もちろん、そうだろう。ただ、私が仮にキング・クリムゾンのファンだとしたら、自分が事前に期待しているものが、一切返ってこないということを期待するけれども。

キング・クリムゾンはこれをやれば確実に売れるという場面で、それとはまったく違う道を進んできたわけだ。これからもそういうことを繰り返していくのだと思う。


さらに、インタビュー内にてフリップは、ロック・ミュージシャンとして、またロック・ミュージックにおける自身の考えについても以下のように答えている。

(中略)自分の中での信条の一つとして、「ロック・ミュージシャンだからといって、自らの頭の良さをわざわざふるいにかけて排除する必要はない」というものがある。ロック・ミュージックは知的であることをやたらと毛嫌いする傾向があるのだけれど、私にはロック・ミュージシャンでいるためには愚かでいなくてはならない、ということが理解できない。

ロックというのは、今ある音楽形態の中で一番柔軟なスタイルのはずだ。ロックという枠組みの中で、ジャズからクラシック、トランスからアフリカン・ドラムまで、何だって取り入れることができるのだから。自分の好きなものは何でもロックの名の下に表現できる。まさに特筆すべき音楽であり、そして20世紀版のクラシック音楽というわけだ――つまりは中産階級を真似して、そうすることで自らの社会的可動性をより促進する手段としてのね。


同インタビュー以外にも、今回のジャパン・ツアーの見どころを徹底解明した記事も掲載しており、ライブの予習も兼ねた特集になっている。

ロバート・フリップ語録が次々と飛び出すインタビューの全容は、ぜひ『ロッキング・オン』12月号をチェックしてほしい。



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ロバート・フリップがキング・クリムゾンのファンの気持ちになって答えた一言――「自分が事前に期待しているものが、一切返ってこないことを期待する」 - 『rockin'on』2018年12月号『rockin'on』2018年12月号
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