今年3月にソロとして3作目となるニュー・アルバム『ボーディング・ハウス・リーチ』をリリースしたジャック・ホワイト。
『ロッキング・オン』2019年1月号では、そんな今年を代表する同アルバムの制作工程や背景について迫った、ジャック・ホワイトの貴重なインタビューを掲載している。
「ボールト・パッケージ」と冠された同アルバムの特別版には、45回転用のレコード・アダプターとしても使える記念コインが付いてくるなど、ジャックはアナログ文化に並々ならぬ熱を入れている。
このデジタル全盛期において、時代に逆行するようなスタンスを貫いているジャックは、自身の役割について以下のように答えている。
もし今が1999年だったとして、「デジタル・ミュージックについてどう思うか?」っていう質問をされたとしても、「それが他の奴らが皆やってること? それなら、俺は気に入らないね」って答えるのが俺の務めなんだよ。
もし世界がアナログ中心になってたとしたら、逆にデジタルが好きだって言ってただろうね。楽な方を選ばないっていうのは、アーティストとしての自分の務めなんだよ。アーティストが話すことを聞いてああアツいな、って思いたいんだ。彼らには、他の誰もやってない、新しい何かを見せて欲しいんだよ。
一方、インタビュアーから「アナログにそこまでこだわるようになったきっかけは何だったのか」と訊かれたジャックは、自身が主宰するサード・マン・レコーズの名前を挙げ、以下のように答えた。
当時は、アナログ盤文化っていうのはほとんどなくなってたんだ。ハウス・ミュージックとDJがかろうじて生かし続けてた。デトロイト・ガレージ・ロックのシーンと、ザ・ハイヴス、ザ・ストロークス、ザ・ヴァインズみたいなバンドがギター・ロック界に新風を吹き込んでくれて、あとはアナログ盤を守る手助けをするってのが俺たちの義務だったわけ。
それが実現したのは、ほぼサード・マン・レコーズがかけたものすごい労力のおかげだけど。
さらに、Qティップのドラマー、カニエ・ウェストのベーシストなど、ヒップホップ界隈のミュージシャンを起用し、かつ生演奏のサンプリングなど複雑な編集を行ったという同アルバムの制作作業を振り返り、以下のように語っている。
これはヒップホップの制作スタイルだけど、俺は何年も近寄らないようにしてたんだ。ズルみたいなもんだと思っていたからね。
インタビューでは他にも、現在のトランプ大統領やその政権のこと、またはメディアとの向き合い方などについても語っている。
エポックメイキングなロック・アルバムとして、2018年を振り返った時に必ずや参照点となる『ボーディング・ハウス・リーチ』は、いかにして生まれたのか、その答えをぜひ『ロッキング・オン』1月号で確かめてみてほしい。
ジャック・ホワイトのインタビュー記事は現在発売中の『ロッキング・オン』1月号に掲載中です。
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