前身バンドから数えると60年近くにわたり活動を続けるザ・フーが、『エンドレス・ワイヤー』(2006)以来13年ぶりとなるニュー・アルバムの制作と、それに伴う「最後」のツアーの開催を発表したことが分かった。
「Rolling Stone」のインタビューを報じた「Consequence Of Sound」によると、ピート・タウンゼントとロジャー・ダルトリーは2019年中の新作リリースを予定しているとのことで、新曲群については「ダークなバラードとヘヴィなロック、実験的なエレクトロニカやサンプリング、独特のギターで始まるいかにもザ・フー的な楽曲もある」と語っているという。
さらにピートとしてはニュー・アルバムをリリースできないならいかなる契約にもサインしない、との意向があるとのことで、次のようにコメントしている。
ヒット・アルバムを出したいという欲求とは関係ない。ザ・フーがニュー・アルバムを必要としている事実とも無関係で、純粋に個人的なことなんだ。作曲家としての俺の誇りや自己価値、尊厳に関わってるんだよ。
さらにロジャー・ダルトリーによると、新作に伴うツアーは自身のソロ・ツアーにおける経験を活かしてオーケストラをフィーチャーするつもりだとのことだが、これがザ・フーとして最後のツアーになるかもしれないと以下のように示唆していたようだ。
「さよなら」を言うのは間違っているといつも思うんだが、これが俺にとって最後のツアーになる可能性はある。
75歳の誕生日を迎えることについて現実的になっていてね。これが俺の歳で、ここしばらく声も年齢を追い始めてるから、リアルにならなくちゃいけないなって。2年前の自分に劣るような状態は望んでいないからね。
ミシガン公演を皮切りに始まる北米ツアーは、前半の2019年5月からと後半の9月からの2つの期間に分けて開催される。日程はザ・フーの公式サイトで確認することができる。