デイヴ・グロールはカート・コバーンが亡くなって以来、ニルヴァーナの曲をカバーしたりカートを引き合いに出して新人アーティストを語ったりと、折に触れてカートを称えてきたが、カートもまた、デイヴの才能がドラムだけ留まらないことにいち早く気づいていたかもしれないという。
ニルヴァーナの元マネージャーであるダニー・ゴールドバーグが、自身の新著『Serving The Servant: Remembering Kurt Cobain』において、カートはボーカリストとしてのデイヴの才能に最初に気づいたうちの1人だったと綴り、「The Washington Post」のインタビューでこれについて詳しく述べている。
カートが僕に言ったんだ。「デイヴがどれだけいいシンガーなのかに君は気づいてないと思うけど、でも俺は毎晩彼がハモるのを聴いてるからさ」ってね。
さらにゴールドバーグは、カートの言葉には微かな競争心が感じられたと言い、おそらくは称賛の言葉と共に嫉妬を表明していたのではないかとして、次のように語ったという。
カートは僕に気づかせるためにそう言ったんだよ。彼にはすごく友情に厚くて優しい面があるんだけど、でもそこにはうっすら羨望が混じっていたんだ。だって彼は野心的だったからね。
なお、本日4月5日はカート・コバーンの命日であり、没後25年となる。