【速報】岡崎体育、悲願のさいたまスーパーアリーナを見届けた


これまで本人が公言してきたように、岡崎体育はミュージシャンだ。「おっさんのカラオケを、金払って観に来てるんやで。みんなそうやで」と18000人に言ってのける、そんなミュージシャンだ。カラオケならまだしも、口パクの時間だってあるし、僕には無音にしか思えない時間だってあった。あれはもしかするとジョン・ケージ的な、前衛的な何かなのだろうか。

でも、さいたまスーパーアリーナに集まった人に、そのことで文句を言う人はいないだろう。がっつり踊らせて、歌わせて、笑わせて、泣かせる。会場から出るとき、誰もが満ち足りた顔をしていた。心を揺さぶられると、人はあんなふうな顔になる。それは、ロックだということだ。「BASIN TECHNO」というワン&オンリーの看板をそのままタイトルにしたライブで、岡崎体育は完璧にロックしていた。

数年来の夢を遂に実現したステージではあったけれど、それだけで我々は心を揺さぶられたわけではない。トリッキーなようで、いつでも物事の真芯を捉える、そんな岡崎体育の音楽とパフォーマンスにこそ、心を揺さぶられたのである。開演からものの2曲のうちにノート2ページ分のメモを要する、恐るべき情報量のステージ。どうにか整理して、後日公開のライブレポートを書きます。(小池宏和)