音楽業界との闘い、プライベートでの哀傷、アルバム・セールスの不振──プリンスの名を取り戻すまでの心の葛藤を伝える完全ドキュメント

音楽業界との闘い、プライベートでの哀傷、アルバム・セールスの不振──プリンスの名を取り戻すまでの心の葛藤を伝える完全ドキュメント - 『rockin'on』2020年5月号より『rockin'on』2020年5月号より

3枚組とかのCDを出したって、音楽はもう沢山だって気持ちになると思うかい? そんなことあるわけないよ。ガキの頃、ジェームス・ブラウンは3ヶ月毎に出してたけど、僕はいつも早く聴きたくて待ち焦がれてた


1999年のプリンスである。ワーナーとの契約解除、NPGレコードを設立し、「プリンスの死」を宣言して、「かつてプリンスと呼ばれていたアーティスト」という名で活動していた頃のドキュメントだ。

一般には彼が迷走し金銭的にも苦境に陥っていた時期と捉えられることが多いが、このインタビューを読む限り、自信満々で突き進む殿下節そのものだ。それでこそプリンスである。R.E.M.のマイケル・スタイプにいきなり話しかけ、相手がドン引きするあたりの話など想像するだけで抱腹絶倒。そりゃマイケルじゃなくてもビビりますって。

結局この翌年ワーナー・チャペルとの出版権の契約が終了し、「奴隷」状態から解放された殿下は、名前をプリンスに戻し、音楽的にも作品的にも第2期黄金時代に突入していく。このインタビューでの意気軒昂な様子は、奴隷状態からの解放が近いことを分かってのものだったのだろう。

最後に語られる、60〜80年代の天才たちが同じステージに集った喜悦。それは殿下の音楽人生にとっての最高の瞬間のひとつだったはずだ。だが本当の頂点はその先にあったことを、我々は知っている。(小野島大)



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音楽業界との闘い、プライベートでの哀傷、アルバム・セールスの不振──プリンスの名を取り戻すまでの心の葛藤を伝える完全ドキュメント - 『rockin'on』2020年5月号『rockin'on』2020年5月号
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