『ロッキング・オン』2月号では、毎年恒例となる新春しみじみ企画「今から30年前、あの頃ロックは……」を掲載。
今から30年前の1990年、ロックに何が起こっていたのか? 『ロッキング・オン』編集長の山崎洋一郎、ライターの粉川しのが語り合った対談の模様を一部抜粋し、紹介する。
粉川(以下、粉)「いきなりですけど、個人的な話をしていいですか? 初めて買ったロッキング・オンが、89年のストーン・ローゼズ号なんですよ。80年代にミュージック・ライフを読んでいた中学2年生がロッキング・オンを読み始めた、個人的には、すごくそこに断絶があって」
山崎(以下、山)「音楽的にはあまり記憶がない年なんですが、当時のロッキング・オンを並べてみてもカオスというか」
粉「端境期ですよね。80年代的な人たち、シネイド・オコナーとか、ペット・ショップ・ボーイズもいれば、誰もまだついてこれないのにストーン・ローゼズをやっていたりする。ザ・ザが表紙ですよ!」
山「90年代のはじまり、80年代の終わりっていうことか」
粉「ガンズ・アンド・ローゼズみたいな存在が登場し、メインストリームのあくまで下部にオルタナが顕在化し始めたのが80年代後半、でも90年代以降は急速にオルタナがメインストリームと分離し始めた。勝っているとか負けているとかではなくて、二つが別モノのシーンとしてある。それがニルヴァーナ以降になると、どんどんオルタナがメインを削っていったようなイメージですね」
山「ローゼズが出てきたのは鮮烈だったし、あとライドとか、ハッピー・マンデーズとか、そのへんが出てきた印象はものすごくあったね」
1990年を振り返った特集記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』2月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。