佐野元春が自らの過去の楽曲を今にふさわしい形に定義し直して新たにレコーディングしたアルバム『HAYABUSA JET Ι』をリリースする。80年代に大ヒットした“ガラスのジェネレーション”“ダウンタウン・ボーイ”“ヤングブラッズ”“約束の橋”などの偉大な楽曲の数々が新たなアレンジと歌詞/タイトルの変更などが施されてニューアルバムとしてまとめ上げられた。“ガラスのジェネレーション”を知らない世代の新しい聴き手とまた新たに握手できたらいいなと思います
これまでにも彼は過去の楽曲をカバーした2枚のアルバム『月と専制君主』『自由の岸辺』をリリースしてきたが、今回の『HAYABUSA JET Ι』と違うのは、以前の2作は楽曲の解釈の変化やアレンジの変化をファンとともに楽しむことがテーマだったのに対して、今回は新たな時代と新たな世代に向けて楽曲を再定義して再提示することがテーマであるという点だ。
常に今という新たな時代と向き合う表現者・佐野元春、時代に対して何かを投げかけるロックンローラー・佐野元春の正攻法のニューアルバムなのだ。
今だからこそ際立つ本物のロックグルーヴ、そして新感覚でデザインされたモダンサウンドで新たに立ち現れた元春ソングスは最強だ。
インタビュー=山崎洋一郎
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年4月号より抜粋)
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