ファットボーイ・スリムがトーキング・ヘッズのデイヴィッド・バーンやマーサ・ウェインライト、シンディ・ローパーらと手を組み、コンセプト・アルバムを制作している。
現在は最後の仕上げをしているところだそうだ。そのアルバム『ヒア・ライズ・ラヴ』は、フィリピンの元ファースト・レディ、イメルダ・マルコスの半生を追ったものだという。
「それぞれの曲を異なるシンガーが歌っていて、中にはすごく面白いゲストもいるよ」とノーマン・クックは話している。
「物語作品なんだ、『エビータ』みたいなね。でも変わったアプローチの仕方をしていて、イメルダ・マルコスの知られざる物語を綴ったものになっている。靴の話だけじゃなくね」
このプロジェクトのアイディアは4年前に思いつき、最初はミュージカルにするつもりだったという。
膨大な靴のコレクションで知られている現在80歳のマルコス夫人は、90年代に汚職で有罪を言い渡されたが、判決はその後控訴審により覆された。この訴訟は、1968年から1986年まで国家元首の座についていたマルコス大統領夫妻が国の財産を不正蓄財したとする旨の一連の裁判の1つとして行われたもの。
1986年に民衆の暴動が起り、大統領夫妻はハワイに亡命したが、夫のフェルディナンド・マルコスはその3年後に亡くなっている。
「物語はフィリピンで起こっていたことよりは(ニューヨークのクラブの)スタジオ54で起こっていたことを描いたものだから、そういう要素も取り入れたかった。だからダンス・ミュージックがベースになっているよ」とノーマンはBBC 6 Musicに話している。
このアルバムには他にサンティゴールド、トーリ・エイモス、キャンディ・ペインらがゲスト参加している。
(c) NME.COM / IPC Media 2008/2009
物語風のファットボーイ新作、主役は?
2009.10.03 18:00