6月16日にニュー・アルバム『ピルグリムス・プログレス』を日本先行リリースするクーラ・シェイカー。フロントマンのクリスピアン・ミルズが、同アルバムのリード・トラック“ピーター・パンR.I.P.”と公開されたビデオ・クリップについて語っている。
この曲についてクリスピアンは「まず、これだけは始めにハッキリと言っておくよ。ちょっとした誤解が生まれているようだからね。これはマイケル・ジャクソンのことを歌った曲じゃない。この曲は、詩人でミュージシャンのアノ・バーキンの父親アンドリュー・バーキンの本からアイデアをもらったんだ」と話す。
さらにクリスピアンは加えた。「アンドリュー・バーキンは、『ロスト・ボーイズ(原題:J.M. Barrie and the Lost Boys)』というJ・M・バリー(ジェームス・マシュー・バリー)について描いた決定版ともいえる本を書いた。バリーとルウェリン・デイヴィス家、そしてピーター・パンを書き上げるキッカケとなった、この一家の子供達との関係を描いているんだ」。
そして“ピーター・パンR.I.P.”のビデオ・クリップには、俳優ではなくクリスピアンの友人たちが出演しているという。
「ビデオでは、僕らの古くからの友人で、良き相談相手であるドン・ペッカーが主演している。実は、彼は何年も前に発売された『サウンド・オブ・ドラムス』のB面で 「僕らは皆フェアリー・ランド(妖精の国)へ行く」と歌っているんだ」。(『サウンド・オブ・ドラムス』は1998年作、全英チャート3位)
「彼は昔からの友達であり、バンドにとって大きな影響を与えてきた人物さ」とクリスピアンは続ける。「僕らが初めて一緒に生活し始めた時に暮らしていたのが、彼の家だった。クリックルウッドにある、ありえないようなアパートでね。ひどくジメジメしてた。あまりにひどい状態だったために、ドンは家を出てサマセットに引っ越したんだ。空き家になったその部屋に僕らは引っ越すことにした。暖房がないから、寝る時はいつも帽子を被って寝ていた。それでも、僕らはハッピーだったよ」と過去を明かしている。
そしてクリスピアンは最後にこう付け加えた。「『ピーター・パン R.I.P.』の裏にある物語を本当に理解したいと思った人は、アンドリュー・バーキンの本を読んだらいい」。
“ピーター・パンR.I.P.”のビデオ・クリップはこちらから
(→http://www.nme.com/musicvideos/id/670352)