2月8日にリリースの、L'Arc-en-Cielのニュー･アルバム『BUTTERFLY』のCMに、木村カエラが出演していることがすでに発表となっているが、そのCMの新バージョンを含む3種類の映像がYouTubeにアップされた。

■L'Arc-en-Ciel 『BUTTERFLY』（CM-SPOT 木村カエラ篇 Ver.1_15秒）
http://youtu.be/ydxrH9hz0sc

■L'Arc-en-Ciel 『BUTTERFLY』（CM -SPOT 木村カエラ篇 Ver.2_15秒）
http://youtu.be/kvIMidvE4q0

■L'Arc-en-Ciel 『BUTTERFLY』（CM -SPOT 木村カエラ篇 Ver.3_15秒）
http://youtu.be/FmsZdEpxLTA

視聴できる3種類は、いずれもL'Arc-en-Cielの楽曲は使用されていらず、木村カエラの“BUTTERFLY”が流れる内容になっている。このうち「Ver.3」には、L'Arc-en-Cielのメンバーも登場している。このCMについて、tetsuya（B）と木村カエラ、そして広告代理店の担当者のコメントは、以下のとおり。

＜tetsuya コメント＞
「BUTTERFLY」つながりということで、アーティストのCMにアーティストが出るという
前代未聞のCMですが、木村カエラさんがそのユーモアを理解して楽しんでくれたからこそ実現できたCMです。
とても感謝しています。

＜木村カエラ　コメント＞
私の「Butterfly」は収録されていませんけれども、
こんな型破りな企画にお声をかけて頂いて、ノリノリな気分になりました。
かっこいいことも、面白いこともできるL'Arc-en-Cielの皆さま、本当に尊敬します。
こちらこそ、誘って頂きどうもありがとうございました。
是非、みなさん「BUTTERFLY」聞いてください。

＜広告代理店　担当者のコメント＞
このCMの企画を聞いて、本当に驚きました。
メジャーアーティストのCMに、別のアーティストが出演することはありえません。
それがL'Arc-en-Cielや木村カエラという超人気アーティストならなおさらです。
本人の意向はもちろん、事務所、レコード会社、放送局、さまざまな障壁が予測されます。
にもかかわらず、彼らはそれをやってのけたというのです。

そしてCMの中では、L'Arc-en-Cielの楽曲は一度も登場しません。
冒頭から木村カエラのヒット曲「Butterfly」が流れ、最後まで木村カエラが歌っている。
にもかかわらず、「L'Arc-en-CielのCM」として成立し、視聴者にユーモラスに伝わるものになっています。

すべてが前代未聞です。

CMは15秒という短い時間の中で、膨大な予算をかけて、「自社商品」を宣伝するものです。
アーティストにとっては自分の楽曲と映像を流すことがそれにあたります。
今回、彼らはそのすべてを放棄し、さらに逆転させることで、鮮やかに自身のアルバムの宣伝をやりきってみせた。
60年のCMの歴史の中で、ここまで型破りなCMは初めてかもしれません。

L’Arc-en-Cielは、かつてCM上で記者会見を開いたり、新聞広告でゴルゴ13に変身したり、
数々の仕掛けで広告業界の常識を覆してきました。
たぶん彼らにとってのCMは、単に宣伝の道具ではなく、世の中をビックリさせ、ニヤリとさせ、愉快な気持ちにさせる、
もうひとつのステージなのだと思います。
そして今回、その企みに賛同し、共犯としてステージに立った木村カエラさんも本当に素晴らしいアーティストだと思います。

※ L'Arc-en-Cielのニュー・アルバム『BUTTERFLY』には木村カエラの「Butterfly」は収録されておりません。