ピーター・フック、現ニュー・オーダーのベースは「指パク」だと指摘

ピーター・フック、現ニュー・オーダーのベースは「指パク」だと指摘 - ニュー・オーダー 1989年作『テクニーク』ニュー・オーダー 1989年作『テクニーク』

元ニュー・オーダーのピーター・フックは現在のニュー・オーダーでベースを担当しているトム・チャップマンがライヴではピーターのベースのテープ音源に合わせて弾いているふりをしているだけで実際には演奏をしていないと指摘している。

ニュー・オーダーはピーター抜きの体制で昨年再結成していて、10年以上バンドから離れていたキーボードのジリアン・ギルバードが復活し、さらにヴォーカルのバーナード・サムナーの別プロジェクト、バッド・ルーテナントのメンバーだったトムがベースを担当している。

ピーターはこのラインナップのニュー・オーダーによるオーストラリアとニュージーランド公演の映像を観てトムが自分のベース音源にあわせて演奏の振りをしているだけだと確信したとNMEに語っている。

「いわゆる『ニュー・オーダー』が(ニュージーランドの)オークランドで行ったライヴ映像を観たんだけど、トム・チャップマンは俺のベースのテープ音源に合わせて演奏の振りをしているだけだね。特に“ラウンド&ラウンド”。実際に観てみてよ。トムは低音部のフレットを押さえてるんだけど、後ろで実際に鳴ってるのは俺の高音部を弾いている音源なんだ。だから、指パクなんだな。これはベースにおけるミリ・ヴァニリ事件だよ」

これに腹を立てているのかと訊かれたピーターはこう答えている。「これは素晴らしい賛辞ともいえるわけだけど、知的財産権の弁護士に相談して許されることなのか相談してみることにするよ。正直言って、俺のベース音源にあわせて演奏のふりだけをするのって究極の侮辱だと俺は思うよ。でも、観てみればわかるよ、俺のベース音が亡霊のように連中の背後をうろうろしてるんだから」。

ちなみにミリ・ヴァニリとは80年代末に活躍したポップ・ダンス・ユニットだが、ライヴ・パフォーマンスにおける口パクにとどまらず、レコーディングでさえも代役が肩代わりしていたことがその後発覚し、大規模な訴訟を起こされることになった。

その一方でニュー・オーダー側はトムのベースは部分的に事前にレコーディングされた音源も使っていることを認めながらも、ピーターの音源は使っていないとNMEに対して次のような声明文で説明している。

「“ラウンド&ラウンド”のコーラスには低いベースのパートと高音のベースのパートとがあり、さらにトムはヴォーカルも担当しています。これはすべてひとりでは到底やれるものではないので、トムは高音のベースをあらかじめレコーディングし、これがバッキング・トラックとして演奏中に再生されています。ニュー・オーダーがフック氏のベース演奏をライヴ・パフォーマンスで流用しているという言い掛かりについては断固として受け入れられません。フック氏がニュー・オーダーの一員だった当時もフック氏はほかのパートとかちあってライヴとして演奏できないパートをトラックとしてあらかじめ用意するようなことはしていました。わたしたちは新しいベーシストについても単純に同じことをやっているだけです」

さらにバンド側は次のように続けている。「自分のことを棚に上げて他人の揚げ足取りをするような輩はいずれそのエセDJやユーチューブ・ヒットで足元をすくわれるようになりますから。ご注意ください」。

ピーターは今回のニュー・オーダーの再結成が持ち上がった時点から反感を露わにしていて、これまでも最終的に双方の意見の違いは法廷でしか解決できないだろうと語ってきている。

ニュー・オーダーと名乗ることをやめさせたいのかという問いにピーターはこう答えている。「別に連中が活動をするのは構わないことなんだけど、俺がこうやって反感を示しているのは連中がニュー・オーダーという登録商標を使うために取ったビジネス手法についてなんだよ。これは権利を持った少数派の意見をまったく無視するもので、商法に反しているんだ。連中はニュー・オーダーというロゴを勝手に取り上げて、俺の顔に50ペンス硬貨を投げつけて『おまえの取り分はそれだけだクソバカ野郎。ジョイ・ディヴィジョンをライヴでやったお返しだよ』っていうことをやってるんだよ。ビジネス的な意味でおかしいんだよ。連中は3人揃ってるから立場が強いわけだけど、連中は俺がニュー・オーダーとはまったく関係ないことにしようとしているわけで、それを俺は間違っていると言ってるんだよ」

なお、ピーター・フックは自身のバンド、ザ・ライトとして5月にジョイ・ディヴィジョンの1981年のベスト盤『スティル』の全曲ライヴをマンチェスターで予定している。


(c) NME.COM / IPC Media 2012
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