カンヌで上映されたピート・ドハーティの映画、ピートの最初で最後の出演作と酷評される

ピート・ドハーティ 2009年作品『グレイス・ウェイストランズ』

ピート・ドハーティが主演した映画『Confession d’ un Enfante Siecle』がカンヌ映画祭で公開されたが、各方面から酷評を受けている。

映画は19世紀に活躍したフランスの詩人で劇作家のアルフレッド・ド・ミュッセをモデルにしていて、ミュッセの自伝で19世紀ロマン主義の退廃と放埓を描いた『世紀児の告白』をベースにしているという。ピートはオクターヴという主人公を演じていて、ほかにシャルロット・ゲンズブールとリリー・コールも映画に出演しているが、リリー・コール演じる愛人が不実を働いたことを知って、絶望し、放蕩に暮れる生活に陥っていく様を描いている。ピートにとっては初の映画出演となるが、多くの評がそのまま最後ともなるだろうと指摘している。

『ザ・ガーディアン』紙はピートの演技を「ダレた素人演技」と評し、『スクリーン・デイリー』誌は「大袈裟な思いつきによる木偶の坊の様な演技」としている。

その一方で『ハリウッド・リポーター』誌はこれほど手厳しくはないが、それも責めはすべて監督のシルヴィ・ヴェレイドにあるとしたうえでのことだ。ピート自身についてはこう指摘している。「これほど画面でぎこちなくしている役者はほかになかなか思いつかない。これほど要求の多い主役をこなすにはずぶの素人には難し過ぎたということだろう」

一番辛辣だったのはシネ・ヴュー誌で「戯曲の授業の予習をしてこなかった六年生児童程度の演技だ」と切り捨てていて、ピートもまた「大成功したミュージシャンやポップ・スターでひどい役者へと成り果てた大勢の先例に加わることになった」としている。

『Confession d’ un Enfante Siecle』の予告編はこちらから→

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