ステージ事故で亡くなったレディオヘッドのドラム・テクニシャンのチャリティ団体が設立される


6月16日にカナダのトロントで起きたレディオヘッドのコンサートのステージ崩落事故で犠牲になったドラム・テクニシャン、スコット・ジョンソンの遺族がスコットにちなんだチャリティ団体を設立している。

スコットの地元ロザラムで新しく設立されたスコット・ジョンソン支援基金は楽器購入のための資金を援助する活動を展開していくという。

バンドのフェイスブックにフィル・セルウェイは次のようにこの団体の発足について報告している。「この数か月、たくさんの人たちがなにかスコットを記念してやれることはないのかと考えてきたんだ。そして、ついにスコットのご両親が若いミュージシャンのためのスコット・ジョンソン支援基金なるものを作ったんだよ。この団体はスコットが育ったイギリスのロザラムの若い人たちが楽器を購入する際の援助を行うことを目的としているんだ」

スコットの両親はこの団体のオフィシャル・ページを立ち上げていて、次のように団体の設立を明らかにしている。「みなさんからのやさしい心遣いをこれまでいただきまして本当にありがとうございます。これまでにお花の代わりにと寄付のお話をいくつもいただいておりまして、それを活用するために若いミュージシャンのためのスコット・ジョンソン支援基金の口座を開設することにしました。運営はスコットの友人らが行い、主にロザラムの学校などで活動を行うことになります」。

「わたしたち自身は財務的な側面には首を挟んでいませんが、もしこのような形で誰かの支えとなれるのであればと、今はほかに同じような基金がまぎらわしく設立されないように口座を特定しているところです。しばらく時間がかかるかもしれませんが、追ってお金がどのように使われているのかをご報告いたします」

レディオヘッドは事故後初のライヴとなった7月10日のフランスのニーム公演でスコットへのトリビュートを行い、3度目のアンコールで演奏した"レコナー"をスコットに捧げ、舞台のスクリーンにはスコットの写真が多数映し出された。

トロントのダウンズヴュー・パークで起きた事故ではスコット以外にはほか3名が怪我を負うことになった。スコットも怪我人も全員ライヴのスタッフで、事故は会場が開場する1時間前に起きた。事故の影響でバンドの照明機材や演奏機材がほぼすべて破損したため、バンドは6月末から始まる予定だったヨーロッパ・ツアーの7公演を順延することになった。

スコット・ジョンソン支援基金はこちらから→
http://www.scottjohnsonbursary.com/

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