福岡晃子「ふたりでやっていくっていう気持ちが、やっぱ音楽になったんですよね」
橋本絵莉子と福岡晃子のふたり体制となったチャットモンチーが、ニューアルバム『変身』を完成させた。本日発売の『ロッキング・オン・ジャパン11月号』では、その新作とふたりの現在をひもとくロングインタヴューを掲載。全26ページに亘る、表紙巻頭特集だ。インタヴューの中でふたりは、ニューアルバムに託す思いとバンドに起こった変化について詳細に語っている。
ドラム高橋久美子が脱退してからわずか2ヶ月後にふたりでのライヴをスタートさせたチャットモンチー。それぞれの担当パートを変え、新たな楽器を導入するなど驚異的な変貌を続けてきた彼女たちだが、その一方で新体制になったことで生まれた困難にどうやって向き合ってきたのだろう。
ふたりはそのプロセスを「引越し」に例え、以下のように語っている。
橋本絵莉子「ちょっと引越しの大変さに似てた。絶対せなあかんのやけど、より良くなるっていうか、“新しい”が待っとるっていう思い、うっすら感じつつ、あの荷造りのしんどさみたいな(笑)。めっちゃ大変なんよな?」
福岡晃子「(笑)うまいこと言うなあ。しかもふたりになるって公表する前は、ふたりでひっそりと荷造りをして(笑)」
その後インタヴューは、今作収録曲でプロデュースを依頼した奥田民生やASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文についても話が及ぶ。奥田民生の存在感について、福岡晃子は次の様に語っている。
福岡晃子「民生さん、ほんますごかったけどね。存在感が凄い。ほんまなんも言わんし、ずっとiPhoneでゲームしよんし(笑)。でも、気になるんだったら自分たちでやるよね、っていう感じがする。なんかもう、かなり現場でやってきてる人やなあってすっごい思った。もう全然敵わないと思いました、やっぱり。もちろんですけど、プロデューサー的な感じで」
ふたりになったことでより開かれた音楽性を追求するチャットモンチーだが、その根底にはひとつの思いがあるという。
福岡晃子「あんまり閉鎖したくないって思いはあったから。もうほんと、それこそヤケクソで、これをふたりで貫いていくんです!みたいなんじゃなくて。やっぱり音楽としてよりいいものだったり、もっと吸収したいって思ってるっていうのを、明らかにしたいというか。見るからにそうな感じっていうのは、わりと大事かもしれんなあって」
チャットモンチーがニューアルバム『変身』に辿りつくまで。その全てが明らかとなる決定版ロングインタヴューだ。そして、今回の特集では自然に囲まれた山奥での撮影を敢行。ふたりのキュートさと力強さ、その両方が浮かび上がる必見のビジュアルとなっている。