ジョン・ライドン、"ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン"は体制側との全面対決を意味していたと語る
2012.10.01 13:30
ザ・セックス・ピストルズのジョニー・ロットンことジョン・ライドンは"ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン"は「イギリスのためにとてつもないことをした」と語っている。
NMEとの動画インタヴューに応えたジョンは、この曲の歌詞は「ベイクド・ビーンズの缶詰をトーストに乗っけて食べていたある朝に思いついた」と回想していて、とんでもない達成となったと次のように語っている。
「このシングルで達成したことについては自分でもとても誇りに思ってるし、この国のためにもとてつもない貢献をしたと思うよ」
さらにジョンは次のように説明している。
「まず音楽的にタイムレスだよね。それでいながらあの時代を完璧に捉えつつ、それとティーンエイジャーの苦悩と反抗が持つ自由な精神をも捉えてるんだよ。でも、それ以上のものでもあるんだよ。それ以上の果敢さに溢れてるからね。一番最初にあれをやることほど、困難なことはなかったんだからね。あれは体制への全面対決であって、俺は最初からそういうつもりでやったんだ」
「あれをやったおかげでその後地獄のような目に遭うことになるのはわかってたし、ちゃんと腹も据わってたよ。俺としてはね、あのレコードがイギリス議会で国家に対する裏切り及び謀反法と関連して取り上げられただけでも、とてつもない達成になったんだ」
さらにジョンは今もこの曲から学ぶべきものはあると次のように語っている。「この曲からのポップ・バンドへの教訓というのは、これはいまだに言えることだし、どういうバンドが対象となっているのかも明らかだろうけど、なんでもっと意味のある曲を書かないんだっていうことなんだよ」
「なんでいろんな問題を解決しようとしないんだよ? それをやるにはいろんな問題に頭から突っ込んでかなきゃだめなんだよ。そうやってすごいレコードっていうのは初めて形になるもんだし、そこまでやったからこそ人々も褒めてくれるんだよ」
セックス・ピストルズは10月31日に『勝手にしやがれ!!』の35周年記念再発盤をリリースするが、ジョンはこの再発をめぐる盛り上げに強い違和感を表明していて、「本当に馬鹿げてるよ。このアルバムの精神を全部それで台無しにしようとしてるんだぜ。これはね、キッスじゃないんだからさ」と語っている。
ジョンは自ら率いるパブリック・イメージ・リミテッド(PiL)としての20年ぶりの新作『This is PiL~伝説をぶっとばせ』を今年の5月にリリースしている。
"ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン"について語るジョンの動画インタヴューはこちらから→
http://www.nme.com/nme-video/classic-song---the-story-behind-sex-pistols-god-save-the-queen/1858639650001
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