元オアシスのオリジナル・ギタリストのボーンヘッドことポール・アーサーズはノエル・ギャラガーが言うようにオアシスのサード・アルバム『ビー・ヒア・ナウ』が駄作だったということはないと語っている。
ノエルは『ビー・ヒア・ナウ』のようなアルバムを二度と作らないようにするためにも、来年はしっかり休みを取りたいと語っているが、この発言へのコメントを求められてボーンヘッドは『NME』に「ノエルがどう思ってるのかはわからないけど、俺は正直言ってあのアルバムがクソだとは思ってないし、どうしてかというと単純にクソなアルバムじゃないからなんだよ」と語っている。
さらにボーンヘッドは次のように続けている。
「もちろん、『デフィニットリー・メイビー』と肩を並べるような作品じゃないのは確かだけど、だからってクソだということにはならないよ。もし『ビー・ヒア・ナウ』が今どっかのバンドのデビュー・アルバムとして出たら、もう大絶賛されるはずだよ。でも、『デフィニットリー・メイビー』の後ろを追い駆けることになるとさ、これはかなりハードルが高くなるんだよね。で、『デフィニットリー・メイビー』と『モーニング・グローリー』に続く、本当に難しい作品だったから、プレスもそこで酷評したわけでさ。ひょっとしたらノエルも自分が叩かれないようにわざと悪く言ってるのかもしれないけど、俺には到底クソなアルバムとは思えないよ」
ノエルは先頃、XFMの取材に応えて『ビー・ヒア・ナウ』について次のように解説していた。
「野郎の愚連隊がコカインをスタジオでキメまくってどうでもよくなってるっていうサウンドだね。曲もどれも長いし、歌詞の内容はどれもクソだし、リアム(・ギャラガー)はコンマ1秒ほどもなにも内容のあることを歌ってなければ、映画『ウェインズ・ワールド』的なスタイルのギター・リフまで入ってるんだよね」
自身の新ユニット、パーラー・フレイムズの新作を来年2月にリリースするボーンヘッドはもとはオアシスのオリジナル・ギタリストで、1991年から99年までオアシスに在籍し、4枚目のアルバム『スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ』の制作中に家族と過ごす時間を多くしたいとバンドを脱退した。ボーンヘッドの後任としてはゲム・アーチャーがバンドに加入し、ゲムはその後もリアム・ギャラガーとビーディ・アイで活動している。
オアシス脱退以後、ボーンヘッドは元ザ・スミスのマイク・ジョイスとアンディ・ルークのムーンドッグ・ワンでも演奏していたことがある。また、ラジオDJとしても知られていて、BBCラジオ・マンチェスターでもDJを務めていた。
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