ポール・マッカートニーが歌う"愛なき世界"のテープが発掘される

ポール・マッカートニーが歌う"愛なき世界"のテープが発掘される

ポール・マッカートニーが"愛なき世界"を歌っている音源がピーター・アンド・ゴードンのピーター・アッシャーによって発掘されている。

"愛なき世界"はポール・マッカートニーが書いてクレジットはレノン=マッカートニーとなっているが、レコーディングとしてはピーター・アンド・ゴードンに提供され、1964年にイギリスとアメリカのシングル・チャート1位に輝くことになったヒット曲として知られている。

今回発掘された音源はポールがアコースティック・ギターの伴奏と一緒に歌っているもので、ピーターは数か月前に偶然自身のさまざまな音源の中から発掘したという。

1964年当時、ポールはピーターの実家の最上階にあるピーターの部屋で一緒に生活していて、ポールはピーターの妹で女優のジェイン・アッシャーと交際していたことでも知られている。当時のことをピーターは次のように『ローリング・ストーン』誌に語っている。

「ポールはテープ・レコーダーを2台持っていて、ぼくも1台持っていて、ふたりともテープ録音に凝ってたんだよね。ポールがこの曲のことを教えてくれて、それで演奏してみてくれたんだよ」

ピーターはポールから"愛なき世界"は誰からも敬遠されていると聞いたと話していて、さらにジョン・レノンがこの曲を嫌がっていたとも語っている。なお、ジョンはかつてインタヴューで"愛なき世界"について訊かれた際にビートルズとして活動する以前の曲なのではないかと次のように答えている。

「あれはもうずっと昔からあった曲だったと思うんだけど。"お願い、ぼくを閉じ込めて"っていうくだりがあるんだけどさ(歌い出しのフレーズ)、これがもう、みんなで笑い転げちゃうんだよ」

また、リヴァプールを中心に盛り上がったマージー・ビート・シーンで活躍したビリー・J・クレイマーもこの曲を断ったというが、ピーター・アンド・ゴードンはぜひやらせてほしいとせがんだという。

ピーターは当時の様子を次のように回想している。

「ポールは『お安い御用だよ』って言ってくれてね。ただ、その代わりにぼくもブリッジを書いてくれとしつこく食い下がらなきゃならなくてさ。数週間後のレコーディングの直前までかかってやっと書いてくれたんだよ」

という経緯のため、今回ピーターが発掘したポールの音源にはヴァース部分しか録音されていないという。

今回ピーターはロスアンジェルスにある倉庫で、リール・テープからDATへ落した保存用テープの中に今回の音源を発見したという。今のところリリースする予定はないが、ピーターが現在行っているアメリカ・ツアー『Peter Asher: A Musical Memoir Of The '60s And Beyond』のなかで紹介しているという。

さらに同じテープにはポールがビートルズの"アイル・フォロー・ザ・サン"のごく初期のヴァージョンを歌っている音源も収録されているという。

"愛なき世界"はレノン=マッカートニー作品で、ビートルズ以外のアーティストが演奏した楽曲の中では唯一チャート1位に輝いた2曲のひとつで、もう1曲はエルトン・ジョンの"ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ"のカヴァーになっている。

ピーター・アンド・ゴードンの"愛なき世界"はこちらから→
http://www.youtube.com/watch?v=aVbLNPwi_r0

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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