フランツ・フェルディナンドのアレックス、2年前にバンド解散を考えていたと明かす

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フランツ・フェルディナンド『ライト・ソーツ、ライト・ワーズ、ライト・アクション』8月21日発売

8月21日に新作『ライト・ソーツ、ライト・ワーズ、ライト・アクション』をリリースするフランツ・フェルディナンドだが、アレックス・カプラノスは2年前の時点でバンドを解散させたいと思っていたことを明らかにしている。

アレックスは2009年の『トゥナイト』をリリースした後、情熱が失せてしまっていたことを次のように『ジ・オブザーヴァー』紙に語っている。

「他人のスケジュールや締切に合わせて働かされてる気になってきたら、楽しくなくなっちゃったんだよね。僕はもともとそういう環境じゃあんまりよく働けない性質なんだよ。っていうか、バンドをやるまでの成人してからの生活というのは、もし仕事で必要以上にプレッシャーを感じるようなことになったら、さっさとその仕事を辞めちゃうっていうものだったからね。それが突然、そういうことも出来なくなっちゃったから……あるいはひょっとしたらサード以降のことは、要するにそういうことだったのかもしれないね」

さらにバンドは実質的な解散状態に一度は陥ったのかという問いにアレックスは次のように答えている。
「2年くらい前にボブ(・ハーディ、ベース)と(イギリス北端にある)オークニー諸島で会うことになってね。僕としてはバンドを解散させたかったんだ。というのも僕の中ではバンドが昔のような仕事に成り果ててたからね……つまり、自分が辞めてきちゃった仕事と同じにね。決まりきった仕事のやり方ややらなきゃいけない義務とか、そういうものが嫌だったんだよ。そうした義務が、自分の同世代のみんなや、バンド仲間、レコード会社、ファン、オーディエンス、あるいは僕自身のためにあるのかどうかはさておいて……とにかく、今もうここでやめるべきだと思ったんだ」

その一方で、バンドの本質的な価値観に立ち戻ったことで今では活動への動機も取り戻したと語っている。これまでは絶え間ないツアーとレコード会社への義務のせいで、フランツ特有の「奇抜さ」や「へんてこ」なところが色褪せてしまっていたとアレックスは説明し、次のように語っている。

「新作をいざ作ろうということになった時、僕たちは『ヘンテコなところ』がまさに僕たちなんだって決めたんだよ。そして、それを楽しまないとだめだとね。もし、活動を続けるんであれば、それが僕たちの存在の核心になっていないとだめなんだってね」

先週からフェス出演を開始しているフランツは10月からアメリカ・ツアーに乗り出し、11月には来日公演を予定している。

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