アークティック・モンキーズのマット・ヘルダーズは新作『AM』制作中に、酔って壁を殴りつけて手を骨折したことを明らかにしている。

マットはその後の治療で金属板を手に埋め込むことになり、レコーディングの一部をエルヴィス・コステロのアトラクションズのドラマー、ピート・トーマスに肩代わりしてもらうことになったという。『Q』誌の取材に応えたマットは次のように事の経緯を明らかにしている。

「いや、誰かと喧嘩したとか、そういうんじゃないんだよ。誰のことも傷つけてないし……むしろ、傷つけたのは自分だけっていうか。なんていうか、みっともない話なんだけど……相手は壁で、思ってたより硬かったっていうか……翌日になってみたら確かにね、バカ丸出しな気分で……要は俺が1人でバカやってたっていうことだけなんだ。別に怒ってたわけでもなくてね、というのも、俺はそんなに怒りを爆発させる人間じゃないからなんだけど。だから、単純にアホやってただけなんだ、酔っ払ってね。誰に話してもね、みんな、『みんな、一つや二つくらいそんな話があるはずだよ』って言ってくれるだけでね。だから、やめておけばよかった壁をあえて殴っちゃったと。別に皮膚から骨が突き出たりはしなかったんだけど、皮膚が盛り上がっちゃってたから、彼女のところに行って、『病院に行かなきゃ』って話になって。それで金属板を入れることになったんだ。クリスマス頃に出すことになってるんだよ」

その一方で『AM』は9月11日に発表されたマーキュリー賞の候補作品の一つに残っている。この1年の間にイギリスとアイルランドでリリースされた最優秀アルバムに表彰されるマーキュリー賞の受賞作品は10月30日の授賞式で発表される。候補にはほかにフォールズ、ジェイムス・ブレイク、ローラ・マーリングらの作品が挙がっているが、下馬評が高かったロンドン・グラマーの『If You Wait』は候補に残らなかった。

なお、イギリスではドミノからリリースされている『AM』はバンドにとって連続5枚目のイギリス・アルバム・チャート1位作品となったが、インディとしては史上初の偉業ともなった。

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