ポーグス、他界したフィリップ・シェヴロンについての正式な声明を発表
2013.10.14 18:00
10月8日にがんとの闘病の末、他界したザ・ポーグスのフィリップ・シェヴロンについて、バンドは公式な声明を次のように明らかにしている。
「8日の朝に喉頭がんによる合併症のためフィリップが亡くなったという訃報を聞いてバンドの人間はみな深くうちひしがれています。フィリップは2006年に初めてがんであると診断され、身体に重い負担のかかる抗がん剤療法を気丈さと不屈の精神と気高さで乗り越え、快方に向かっていると宣言されてもいました。しかし、昨年の8月に担当医の検査を受けたところ、がんが再発し、もはや手術は不可能だとも宣告されることになってしまいました。
ぼくたちは数ヶ月も前から最悪の事態に備える猶予を与えられることになったとはいえ、なんの助けにもなりませんでしたし、いざその瞬間が8日の朝に来てみると、心の準備などまったく無意味であることを思い知らされ、その衝撃はとても深いものでした。フィリップの死が遺したぽっかりと空いた穴はとても巨大なものとなりました。ぼくたちの想いをまずはフィリップのことが好きだったファンのみんなにお贈りしたいと思います。でも、それ以上にフィリップがこよなく愛し、そしてフィリップのことをこよなく愛したフィリップのご遺族のみなさんにぼくたちの想いをお贈りしたいと思います。フィリップがいなくなってしまったことは深く惜しまれることでしょうが、ぼくたちの心の中にはフィリップがいつまでも生き続けることになるでしょう」
フィリップは頭部と首に癌が発生し、2007年からその治療を続けていて、12年の4月には一度は完治したと診断されていた。しかし、12年8月にまた腫瘍がみつかり、治療はもう不可能だと診断されていた。
フィリップはザ・ポーグスの1984年のデビュー作『赤い薔薇を僕に』のリリース後に、一時的なメンバーとしてバンドに加入し、その後すぐにレギュラー・メンバーとなってセカンド・アルバム『ラム酒、愛、そして鞭の響き』の制作に参加した。サード『堕ちた天使』収録曲でフィルの書いた"セイリング~海を渡る幾千人"はファンの間でも最も人気の高い曲のひとつだった。