ロストプロフェッツのイアンの事件への反省から警察にも聞き取り調査が行われることに

ロストプロフェッツのイアンの事件への反省から警察にも聞き取り調査が行われることに

元ロストプロフェッツのイアン・ワトキンスが幼児や乳児への性的虐待を働いた事件に関して、児童相談書などの福祉施設や警察の対応についての聞き取り調査の必要性が提唱されている。

イアンは昨年12月にカーディフ刑事裁判所で複数の児童性虐待容疑を問われた裁判で罪状を認め、禁固刑29年にさらに6年が加えられた計35年の刑に処せられることが言い渡されている。

イギリス社会福祉連盟の元理事長のデイヴィッド・ニヴンは、イアンの事件をめぐって社会福祉事務所や警察で実際にどのような対応が行われたのか聞き取り調査を行っていくことが今後の対策を考えるうえでも必要だと次のように訴えている。

「実際に事件に巻き込まれた児童らの数、事件の対応に当たった当局の人間の数、さらに様々な判断を下した専門職員の数を考慮すると、ウェールズとイギリスの専門職員に資料として開示され、教育的効果をもたらす大掛かりな聞き取り調査をなんかしらの形で行う必要があります」

また、ウェールズのBBCではコカインと思しき薬物を持った少女の写真が2008年の時点で社会福祉事務所に寄せられていたにもかかわらず、何の対応も行われていなかったことを伝えている。写真の出所はイアンだとされている。BBCの取材に対して元風俗嬢でイアンとも関係を持ったというジョアンヌ・ジャジェリックスが答えていて、イアンが女児への虐待をしたがっていると聞いて警察と福祉事務所に相談したが、まったく取り合ってもらえなかったことを明らかにしている。

さらに女児がコカインと思しき粉末薬を前にして、それを鼻から吸引するために20ポンド紙幣を細く丸めた筒を手に持っている画像もイアンから入手し、それを警察と福祉事務所に持ち込んだとジャジェリックスは訴えている。ジャジェリックスによれば、イアンはその粉末がコカインであると説明したという。
「警察に行っていくら説明したところで何の対応も見せてくれないとわかると、その度にわたしは福祉事務所にも出向いて『なんとかできないものなの?』と持ちかけていたのよ」とジャジェリックスは語っている。当の福祉事務所は「規定通りの手続きに従って対応した」と発表しているが、その当時の対応への見直しが行われているかどうかは不明だとBBCは伝えている。なお、この時の警察の対応については独立警察監査委員会が現在調査を行っているという。

その一方で、イアンは刑期短縮を求める控訴を申請し、上訴裁判所は先月これを正式に認めていることが明らかになっている。イアンは生後11か月の乳児に強姦未遂行為を2件行ったことを認めたが、強姦行為を行ったことについては2件とも否定していた。さらにイアンは13歳以下の児童への性的虐待を行ったことと被害者の母親である女性被告に13歳以下の児童への性的虐待をはたらくように教唆し幇助したことも認めている。

裁判の判決では判事がイアンが共犯女性2名と子供たちに取り返しのつかない犠牲を要求したとし、イアンと女性2名らは前代未聞の堕落の深淵へと落ち込んだと述べ、今回の事件はそのあまりの過激さゆえに「まったく新しい領域をもうけてしまった」と言い渡した。「事件の証拠を見たり聞いたりした人はまともな人なら誰でもショック、嫌悪感、怒りと信じがたさに襲われることでしょう」と判事は法廷に告げた。

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