メニュー
もう、数々の現場で叩き上げてきた人達である。この人達のライヴに間違いがあるわけがない。それを知っている客席は開演前からかなりの熱気に達している。locofrank。メロディック・パンクのストレートさとエモのダイナミズムを重ね合わせ、完全に自分達の音楽として肉体化してきた彼ら。初っ端からその勢いはすさまじい。絶対的な安定感と信頼感があったうえで、そこを更に超えていこうとすることで起こる暴発。locofrankのライヴを観るたびに思い描くのは、そんなイメージだ。「コンサートをしにきたんじゃない。ライヴをやりにきたんだ」という木下のMCでの言葉通り、1曲1曲が、この日この時間この瞬間のドキュメントになっていく。さながら、それは更に記録の高みを目指すアスリートのようだ。3人は自らと格闘するかのように培ってきた名曲の数々を演奏していく。最後の曲が終わってBGMが流れようとも、彼らへのコールは鳴りやまなかった。(古川琢也)