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初日MOON STAGEのトリを飾るのは、結成から18年の間に、どのバンドよりも酸いも甘いも何度も何度も噛み分けながらここまで歩んできた、フラワーカンパニーズ! 登場するやいなや「フラワーカンパニーズでーーす! 始まるよー!」とボーカルの鈴木圭介が高らかに開演宣言。彼のちょいハスキーな声色が高音域に達したときの、アドレナリンと感動と泣きたくなる気持ちが一緒くたになってこみ上げる、この気恥ずかしい感情のやり場に困っていると、さらに歌詞の一部を幕張に変えてくれたり、振り付けをみんなと一緒になってやってくれたり、どこまでこの人たちはお客さんの心に触れるのがうまいんだろうと、なんだか救われた気分になる。グレートマエカワ(B)は縦横無尽にステージ上を動き回り、ミスター小西(Dr)は顔をくしゃくしゃにしてドラムを叩き、竹安堅一(G)がつやつやした髪を振り乱してギターをかき鳴らし、そして圭介は間奏で「おーい幕張! 生きてるかー!」とお客さんに向かって叫ぶ。カッコいいロックは今までもこれからもたくさん生まれるだろう。でもフラカンみたいな「頼れる」ロックをできる人たちはそうそういない。来年39になる男たちの精一杯の思いやりを十二分に堪能できたステージだった。(林敦子)