GOING UNDER GROUNDといえば、やっぱり深い歌心が魅力！　ロック･バンドとしての熱いダイナミズムを溢れかえらせつつも、心の奥底からジワジワと温めてくれて、透明感に溢れた歌で心震わせてくれるのがたまらないポイントだ。今日のステージも実に冴えていた。

　代表曲をたっぷりと盛り込みながら新曲もバッチリ披露し、さらにはカヴァー曲も飛び出したステージ。彼らの多彩な音楽を堪能するのにこの上ないセットリストだったと思う。時には一緒に歌い、時にはエネルギッシュに飛び跳ね、時にはじっと耳を傾け…1曲1曲を心から噛み締めながら過ごしていたお客さん達の姿が非常に印象的であった。

　客席の後方までギッシリと埋まった客席に向けて、「かわいこちゃんを探しにきました！」というような独特なトーンのMCを松本素生（vo）が時々繰り出しつつも、演奏は徹底的にパワフルで表現力豊か。このバンドが名曲の宝庫であることを再確認させてくれた同時に、今後も素晴らしい楽曲をたくさん生み出してゆくことを確信させてくれるステージとなった。（田中大）