メニュー


COUNTDOWN JAPAN 11/12の3日目もいよいよ大詰め。このEARTH STAGEはホームグラウンドも同然、東京スカパラダイスオーケストラが登場だ! 貫禄の佇まいで披露するのは、ミニ・アルバム『HEROES』に収録されていたナンバー“Roar of swords”。アニメ映画のサウンドトラックが、熱狂のライヴ・テイクと化してオーディエンスを焚き付ける。そして加藤隆志(G)によるロッキンなギターにGAMO(Tenor Sax)のアジテーションが弾ける“Chase”、谷中敦(Baritone Sax)と大森はじめ(Percussion)がハンド・マイクで練り歩きながらフロア一面をバウンスさせる“DOWN BEAT STOMP”と、真冬のスカンキン・タイムがみるみるうちに熱量を上げていった。「ヘーーイ!! 最高だね! 俺たち、エネルギー完全燃焼で盛り上がって行くよ! 戦うように楽しんでくれよー!」と谷中のキメ台詞もここで飛び出し、NARGOのトランペットと北原雅彦のトロンボーンのソロがリレーを繰り広げる(北原が吹き鳴らすのは“お正月”のメロディ!)“NATTY PARADE”へと繋げるのだった。真っ赤な照明に染まる“STORM RIDER”のラストを、軽々と吹き鳴らされる谷中のバリトン・サックスが締め括ると、茂木欣一(Dr)が「めちゃめちゃ楽しいね! 今年は国内もツアーで廻ったんだけど、海外でもメキシコ、タイ、世界中でたくさんのエネルギーを貰いました。今日はそのエネルギーをみんなと分け合って、出し切って、盛り上がりたいと思います!」と語り、欣ちゃん自らがリード・ヴォーカルを務める“Twinkle Star~頼りの星~”を披露するのだった。和の情緒をたっぷりスウィングさせる“花ふぶき~愛だろ、愛っ~”、ピンスポを浴びるNARGOのメロディカを合図にOIコールと一斉ジャンプが爆発する“SKA ME CRAZY”、そして“ルパン三世のテーマ”と、緩急自在のステージが続く。そして谷中、「今は助け合わなきゃいけない時期だと思うけど、繋がる力を持ってるのは音楽だし、音楽が好きな人だと思う。みんな手を挙げてくれ! そしてそのまま、隣の人と肩を組め!」突如、EARTH STAGEに無数の人のラインが出来上がった。オオオオー!!と昂った声が辺りに広がる。凄い。目頭が熱くなる光景だ。谷中も目を潤ませて拳を強く握りしめ、「うおお……ありがとう!!」と、震災後にレコーディングされたナンバー“All Good Ska is One”を歌い出すのであった。沖祐市(Keyboards)の繊細なピアノが描く“水琴窟-SUIKINKUTSU-”を経て、クライマックスは“Pride of Lions”、“Just say yeah!”といった、聴く者をひたすらに鼓舞するナンバーで大団円を迎える。アンコールの催促に応じて、再び飛び出してくるスカパラの面々。我々はこの夜、確かに繋がった。これは比喩でもなんでもない。音楽の魔法によって、肩と肩で繋がったのだ。(小池宏和)