黒山の人だかりが待ち受けるなか、ミュージック・シーン随一の盛り上げ番長＝東京スカパラダイスオーケストラがイン・ダ・ハウス！　スーツでキメた男たちがステージに居並ぶ様は、相変わらず壮観である。パーカッション・大森のシャウトでオープニングの"ゴッドファーザー 愛のテーマ"が鳴らされれば、瞬く間にEARTHの熱気は上昇。NARGO、GAMO、谷中の目くるめくソロ・リレーもオーディエンスを沸かせ、谷中の先導でフロア中にハンド・クラップが響き渡る。そして、「マクハリー！行こうゼー!!」とギター・加藤のシャウトから"Pride of Lions"になだれ込めば、広大なフロアの隅々に突き上がるコブシ！ コブシ!! コブシ!!! いきなり壮絶なクライマックスが立ち上がった（それにも飽きたらない加藤、「待ってたぜ～！ 行こうぜー!! みんなありがとー!!!」と幾度もシャウト！）。すっかりホットなオーディエンスに向けて谷中が語りかける――「こんばんは、東京スカパラダイスオーケストラです！スカパラは今全国ツアー中で、絶好調です！ 脂、のり切ってるから、ついて来てくれよ!! 闘うように楽しんでくれよ～!!!」。続く"A Song For Athletes"では間奏のソロで"第九"を奏でるアレンジも飛び出し、再び絶頂へと駆け上がるEARTH STAGE。フロントでは代わる代わる高らかなソロ・プレイが繰り広げられ、欣ちゃんの軽妙なリズムは否応なしに身体を揺さぶる――そう、弛緩している暇など一切ないのだ。熱量過剰なロック・チューン"STORM RIDER"では一層激しくクラウドを揺らし、ピアニカの音色で始まった"SKA ME CRAZY"では、NARGOと谷中もハンドマイクで熱唱（「ジャンプ！ジャンプ！」の合図でEARTH中がジャンピン・ハイヤー！）。「楽しんでくれてホントにどうもありがとう！ 踊ってくれてホントにどうもありがとう！ ヤバいね、最高だね、幸せです。来年はメキシコのでっかいフェスが決まったりだとか、ガンガンいくんでついて来てくれよな！ 次はキーボードの沖 祐市をメインに演奏します！」（谷中）と、終盤には最新作『Goldfingers』から"水琴窟"を沖の華麗なるピアノ・ソロをフィーチャーしてプレイ。さらに「今年いちばんの盛り上がりが見たいぜー！ アー・ユー・レディ!?」との加藤のシャウトから"White Light"、そして"Just say yeah!"の2連打で文字通りEARTH中が狂喜乱舞！――いやぁ、スカパラ兄さん、文句ナシにかっこよかったッス！（奥村明裕）