猛烈な手拍子と歓声に迎えられながら先頭を切って登場したREIJI(Dr)が、椅子の上に立ち上がって両腕を掲げる。すると、ますます高まるお客さんたち。続いてSUGA(Vo・G)、JOJI(B・Cho)もスタンバイして煽ると、早くもクライマックス状態に近い熱気にすっかり包まれてしまったLAKE STAGEであった。そんな中、dustboxの楽曲の中でも特にスピード感がマックス・モードの“Hurdle Race”“Try My Luck”が連発されたのだから堪らない! 全員一丸でスリリングなキメとタメを経て、ヴォルテージを一気に上げていったdustboxとお客さんたち。熱い共犯関係を限界まで迸らせる宴がスタートした。
SUGAとJOJIによるハーモニーが随所で光った3曲目“Spacewalk”から5曲目“Bitter Sweet”までは、このバンドのメロディの良さを再確認させられる瞬間が何度もあった。6曲目“Wall of Ice”から8曲目“Jupiter”までの3曲は、メロウなパートを曲中に絶妙に交え、豊かなドラマ性が発揮されていった。丁度、日も暮れかかり、涼風が吹いてきた中で、この曲たちを聴くのは素敵なひと時となった。
「レコーディング終わったぞ! 今年中には出せると思う」とSUGAが嬉しいニュースを届け、「ちっぽけなバンドですけど、このステージでやらせてもらって最高の気分です」と喜びを露わに光らせたJOJI。彼らのMCを経て突入した残り3曲 “Sun Which never sets”“Tomorrow”“Next Story”は、まさしく完全燃焼となった。全ての演奏を終えてステージを去る前にSUGAが力一杯にお客さんに呼びかけた。「毎日生きているのは当たり前のことじゃねえぞ! 思いっきり生きろよ! よろしく!」。その言葉を受けて、全力の歓声で応えたお客さんたち。dustboxとファンの絆の深さをハッキリ感じたステージとなった。(田中大)
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