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ピコピコピコっとシンセ音が乱れ飛ぶ"Heavy POLYSICK"に乗って、グレーのツナギを着込んだPOLYSICSの3人がLAKE STAGEに登場! 「トイス!! トーイス!! いーくぜいくぜ!! ROCK IN JAPAN 201~1!!」とハヤシによる鉄板の煽り文句というか合言葉というかアレが決まり、オープニング・ナンバーは"Young OH! OH!"だ! 「ウッ、アッ、ウッウッアッ!」の掛け声と共に迷わず左右の拳を交互に突き上げてみせるオーディエンスたちも手馴れたもの。続いてフミがリード・ヴォーカルを務める電光石火のファスト・チューン"How are you?"、そしてハヤシによるテクニカルなサーフィン風ギターも挿入される爆走インスト・ナンバー"Cough Cough"と、矢継ぎ早に楽曲を繰り出してゆく。「やってきたぜROCK IN JAPA~N! POLYSICS、ROCK IN JAPANに11年連続出場です! 嬉しいねー。ありがトイス!! 今年のPOLYSICSはホラ、クールビズで決めてみました」とハヤシ。11年連続というのは、確かに偉業である。
またもやフミがリード・ヴォーカルを務める"ワチュワナドゥー"では、プログラミングされたサウンドは用いられず、3人のメンバーによる合金のように頑強なアンサンブルによってドカドカと駆け抜けてゆく。ハヤシによるスキャットと、バンドが曲芸のようにピシャリとダッシュ&ストップを決める"ワトソン"も凄まじい。そして沸騰するオーディエンスの中に堂々投下される"カジャカジャグー"、"シーラカンス イズ アンドロイド"といった名曲たち!
もう、何度でも言わせてもらうがポリは王道バンドである。彼らのルーツにあるテクノ~ニュー・ウェイヴは時代の「影」を担うようなところもあったが、夏フェス文化の時代にそのライヴ・パフォーマンスによってファンを獲得し続けてきたポリは、唯一無二のヒーロー・バンドだ。ラストはハヤシが「踊れー!」と絶叫する"Smile to Me"から"Let'sダバダバ"へ、最新アルバム『Oh! No! It's Heavy Polysick!!!』からの2曲でフィニッシュ。曲また曲、曲の中に笑いも涙も楽しさもすべてが込められているんだ、という見事なステージだった。(小池宏和)