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晴天に恵まれたROCK IN JAPAN FES. 2012も、3日目の太陽が沈んでLAKE STAGEはいよいよ最後のアクトを迎えてしまう。今年の騒ぎ納め/踊り納め/歌い納め、そして笑い納めにPOLYSICSを選ぶ来場者、もちろん多数。おなじみ“Heavy POLYSICK”で登場した3人は、向き合って大音量の音出しを一発。ハヤシ(G&Vo&Syn)のコールから“Shout Aloud!”へと飛び込んでゆく。ヤノ(Dr)の高速2ビートに乗せられて、フミ(B&Syn&Vo)のテンション高いヴォーカルも届けられ、さっそく大歓声を浴びていた。「カモン、LAKE STAGE!」とゆっくり左右に腕を振る仕草が広がる“Rocket”ではピコピコな電子音と耳をつんざくロック・サウンドにこっちも往復ビンタされる。そして性急なリフの嵐と共に“Young OH! OH!”。「通常運転」の初期設定がそもそも普通じゃないテンションの中、「ウッ、ハッ、ウッウッ、ハッ」と、会場全員が拳を突き上げる“Young OH! OH!”の現場を選んだあなた、素晴らしい。

今年2月にリリースされた『15th P』からは“ムチとホース”が披露され、狂った高速ギター・フレーズと切迫したナレーションの中でタオル回しが始まる。そして、お馴染みのTOISU!コールからの挨拶。「ROCK IN JAPAN FES.2012、最終日、LAKE STAGE、トリを務めさせて頂きます! POLYSICS、デース! 気持ちいいねえ。4年ぶりのLAKE STAGEトリですけど、3日間来た人ってどれぐらいいるの? おいしいもの一杯食べた? おいしいもの一杯飲んだ? じゃあPOLYSICSで体力使い果たすってことでいいのかな!? OK、まかせろー!!」とハヤシ。おお、かっこいいぞ!

8月22日にリリースのニュー・シングル“Lucky Star”のリード・ヴォーカルをとるフミ。捩れたメロディが不思議と強烈なドライヴ感をもたらすナンバーである。“Speed Up”の後にもゴリゴリのリフの中でフミが“How are you?”を歌い、ステージから漏れる光にシルエットを浮き立たせた無数のオーディエンスの頭が、好き勝手に跳ね回っている。“ピーチパイ・オン・ザ・ビーチ”では3人が金色のポンポンをアフロのヘアピースのように被る。なにげにヤノのスティックにも小ぶりな金のポンポンが付いている。そして、この理由なき高揚感こそがポリである。笑いだけじゃない。いや、正確には演奏の凄さにこそ笑っている感じ。

後半では圧巻のバンド・サウンドで“シーラカンス イズ アンドロイド”を披露。そこから、ヤノに後光が刺すかのように青いレーザーの筋が走って“URGE ON!!”と畳み掛け、オーディエンスがこの場所に辿り着いた意味をそのまま描き出し解き放つような“Boys & Girls”へと連なる。ここでメンバーはステージから去っていくのだけれど、当然沸き起こるアンコールの催促である。改めて姿を見せたハヤシは、「2001年からROCK IN JAPAN出てて、あ、今年(ポリが)15周年なんだけど、ホント気持ちいいわ! ありがとね!」と告げ、フミも「この気持ちよさを味わうために、来た訳ですよ」と付け足す。「そうだ、今年15周年ってことで、DJハヤシ・ツアーってのを考えていて。それのオープニング・アクトがPOLYSICSっていう(笑)。あと、今レコーディングしてて、年末ぐらいには出@%#*$ー!」と、予定は未定な感じらしいがいろいろ楽しみだ。「15周年なんてまだまだだよ! まだまだやりたいことあるし! これからもよろしくー!!」と“Let's ダバダバ”でシンガロングを巻き起こしにかかり、最後にはステージ上を跳ね回りながら“BUGGIE TECHINICA”を叩き付けるのだった。「また来年ー! TOISU!!」のハヤシの声に、無数の「TOISU!!」が返される。ROCK IN JAPAN FES.をよく知るポリは、今年もやっぱり普通じゃなかった。(小池宏和)